烏帽子折 概 略
鞍馬を出た牛若丸は、金商人吉次の下人となって東海道を下る。鏡の宿で烏帽子折を尋ね、烏帽子を誂える。代金がわりに与えた源氏重代の刀を見た烏帽子折の妻は驚き、義朝の乳母子鎌田の妹と名乗って刀を牛若に返す。自分で元服して源九郎義経と名乗るが、吉次に京藤太と名付けられる。
青墓の宿で牛若は君の長所望の笛を吹く。君の長は遊君が笑った草刈笛の由来を語る。義朝の妾であった君の長は、京藤太を源氏のゆかりと見て義朝を弔う持仏堂に案内する。素姓をあかした牛若は父の御影前の仮寝で盗賊襲来の夢告を受ける。
盗賊の首領熊坂長範は、吉次の皮籠を狙って押し入り物見の新顔に用心せよという警告を無視して相手を侮り、牛若に討ち取られる。
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