学校教育教員養成課程 言語・社会コース
国語教育専修/ 社会科教育専修/ 英語・国際理解教育専修/

言語・社会コースの理念と目的

人間は、言葉を通して考え、コミュニケーションを重ねることで文化や社会を育んできました。本コースは、そういった言語や社会に関する問題の総合的な理解を踏まえ、広い視野に立って教育活動を行うことのできる教員の養成を目指しています。

本コースには教育全般の基盤となる国語についての教育を研究する国語教育専修、社会を地理、歴史、公民的な視点でとらえて教育することを研究する社会科教育専修、国際的なコミュニケーション言語としての英語についての教育を研究し、国際的視野を身につける英語・国際理解教育専修があります。卒業時には、小学校と中学校(国語・社会・英語から1つ)の一種免許を取得することが出来ます。

 

国語教育専修─その目的と内容

母語としての日本語の能力は、子どもたちが社会で生きていくための基礎的・基本的な能力です。また、学校教育における国語科では、国語による表現・理解の能力やコミュニケーションの能力とともに、国語を尊重する態度などを育成することを目指しています。国語教育専修は、日本語による豊かな言語文化を背景に、児童・生徒の日本語の運用能力を高めることのできる教師の養成という使命を担っています。

本学の国語教育専修には、国語科教育・国語学・国文学・漢文学の各専門領域があり、現在は7名の教員が担当しています。本専修に所属すると、1・2回生では、国語教育にかかわる基礎・基本の学習に努めます。また、3回生になるまでに、各自の卒業論文のテーマにかかわる研究室に所属し、卒業論文の完成まで継続的な指導を受けることになります。

さらに、国語教育専修では、教員、大学院生、卒業生とともに奈良教育大学国文学会を組織し、研究発表会の開催と、機関誌『国文─研究と教育─』の刊行を行うなど、皆さんの卒業後の研究の進展や人間的なつながりをも大切にしています。

国語教育専修担当教員
棚橋 尚子  教授漢字指導論・「読むこと」の教育にかかわる研究
加藤 久雄  教授語彙論・文法論・文法教育・情報教育
前田 広幸  准教授日本語音声・音韻の研究
永池 健二  教授日本古典文学・歌謡史・歌謡文芸の研究
日高 佳紀  准教授日本近代文学・文学と社会制度・読者論・メディア論
橋本 昭典  准教授中国古代の哲学・思想

 

社会科教育専修─その目的と内容

人間は「社会的存在」であると言われます。社会科を構成する人文・社会科学の諸学問は、社会的存在としての人間や、その社会的営為、あるいは、人間とその営みによってつくり出される社会そのものを、それぞれの視点から研究するものです。また、それぞれの領域の学問成果を継承し、発展させていくことによって、「社会的存在」としての人間を育てようとする面もあわせもっています。

社会科教育専修には、社会科教育、歴史学、地理学、法律学、政治学、社会学、経済学、哲学・倫理学の各専門領域があり、12名の教員が担当しています。本専修を選んだ学生は、3回生からそれぞれが関心をもつ専門領域の各教員の研究室に所属し、卒業論文作成に向けて指導を受けることになります。

社会科教育専修担当教員
田渕五十生 教授国際理解・人権教育を中心とした教材開発
岩本 廣美  教授子どもの遊び環境と地理的空間認識
今 正秀   准教授平安時代を中心とする古代・中世史
竹田 有   教授アメリカ労働史及び都市史
佐野 誠   教授ナチズム期のユダヤ人問題・安楽死問題・ヴェーバーとシュミットの法・国家論研究
森 伸宏   准教授金融論および産業組織論
伊豆藏好美 准教授近世ヨーロッパの哲学及び倫理学の思想史的研究
淡野 明彦 教授 居住環境のアセスメント、観光・レクリエーション空間の整備
川上 文雄 教授 地域創造への市民参加の研究
根田 克彦 教授 都市内小売業地域の分化
渡邉 伸一 准教授 公害・環境問題を中心とする社会学的研究

 

英語・国際理解教育専修─その目的と内容

社会の国際化が急速に進展し、異文化間の交流がますます盛んになる中で、学校教育においても、国際的視野と資質を備えた児童・生徒の育成が重要な課題になっています。英語・国際理解教育専修は、国際語として最も広く使用されている英語に加え、独仏などの諸外国語とその文化を学びつつ、英語教育と国際理解教育の知見を深めるための専修です。質の高い英語指導力とともに多文化共生への深い理解力をそなえ、小学校・中学校・高等学校の各現場において、現代に望まれる人間教育を遂行できる教員の養成を主要な任務としています。また、実践的コミュニケーション能力の育成と異文化理解能力の養成にも力を入れており、大学が主催する長期海外派遣制度にも参加を促しています。

英語・国際理解教育専修には英語科教育、英語学、英米文学、及び(英独仏とその文化を軸とした)国際理解教育の各専門領域があり、学生は4回生になると、それぞれが関心をもつ専門領域の教員の研究室に所属し、卒業研究に励むことになります。

英語教育専修担当教員
渡邉 一保  教授英語科教育法・早期英語教育・英語ライティング指導
佐藤 臨太郎  准教授第二言語習得研究 英語教育学
吉村 公宏  教授認知言語学・日英対照研究
竹原 威滋  教授グリム童話と日欧民話の比較研究
川那部和恵 教授フランス中世・ルネサンス演劇、フランス文学、比較文学・文化
門田 守   准教授19世紀イギリス語及び小説の研究
米倉 陽子  准教授言語変化にみられる規則性
R. B. パーキンス 講師Knowledge Management in Higher Education

 


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