手作り絵本の楽しさ(梶田 幸恵 著) -奈良教育大学 出版会-
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18母親が製本する幼児の線遊び一 誰でも簡単に楽しく作ることができる絵本 このブックレットは、「子どもと一緒に絵本を作りたいけど難しそう」とか「絵を描くのが下手だから自分には作れそうもない」と諦めている人に、または、「絵本作りに強い関心をもっているけど、何からはじめたらよいかわからない」という人に手作り絵本の楽しさを伝えたいと思って書きました。 二・三歳の幼児が何を描いたかわからないぐちゃぐちゃの絵を数枚集め、子どものつぶやきを大人が聞いて書き入れ、糊づけすると絵本になります。子どもの貴重な成長記録を残すことができます。右の図は二歳六ヶ月になる女の子がわたしの目の前で描いて見せてくれた線遊びです。この子は線のかたまりを指差して「ぞうさん」、「アンパンマン」と教えてくれました。あとでこの女の子のお母さんがつぶやきを書き入れ製本したものが左の図です。 また、小学校や中学校で学習したことや観察記録、遠足の思い出、創作した物語を絵本にして長く保存することができます。 さらに、高齢の方は自分史を絵と文で綴って製本すると、世界に一冊しかない立派な「手作り自叙伝絵本」ができあがります。

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