手作り絵本の楽しさ(梶田 幸恵 著) -奈良教育大学 出版会-
17/73

24時にもデザインの学習にも役立つ混色の基礎知識です。十二色相環は、ドイツの総合造形学校バッハウスの教師、ヨハネス・イッテが学生に色彩の基礎知識をわかりやすく教えるために九十年ほど前に工夫したものですが、いまでも色の学習に役立ちます。 「鉛筆で描いた下絵はよかったのに色を塗ると失敗をよくした」という学生も、この三原色だけで千色も一万色も自分で作ることを理解して、絵を描くのが楽しくなったそうです。二・身近なところに絵本の種を見つけるわたしのすきなもの 「幼児の造形表現」の授業は、幼稚園教諭や保育士の免許を取得したい学生や、幼児教育や絵本に関心をもっている学生が受講します。毎年、一月から二月にかけて学生たちは自分たちで作った絵本を多くの人に見ていただくために、構内にある教育資料館で『みんなの手作り絵本展』を企画運営します。教育実習にいく前の学生が多く、地域の人たちや子どもたちに簡単な絵本作りを伝える工夫をします。   手作り絵本展の会場で、誰でも自由に参加して手作り絵本を作る時に、初対

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です