手作り絵本の楽しさ(梶田 幸恵 著) -奈良教育大学 出版会-
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29真ん中のところ(●)をつまんで左右に開く「遠足のしおり」と「メモ・スケッチ帳」 遠足のしおりは大きすぎると邪魔になります。そこでA3の紙を八ページになるように折ります。そして中の四ページ分のところに切り目を入れます。そして真ん中をつまんで左右に開き、折り目をかえると簡単な本のかたちになります。天地を考えページをふって絵を描くと、遠足のしおりになるのです。この原本をもとにコピーをすれば一クラス分がすぐにできあがります。 子どもが遠足にいった先で、見たもの聞いたことをメモしたりスケッチしたりする時にも、この「一枚の紙」は役に立ちます。八枚の紙の厚みになるので鉛筆で記入することもできます。ポケットに入れて持ち運びができます。博物館や美術館ではボールペンは使用禁止で鉛筆を使います。四・折れ本型絵本を作る 日本の絵巻物は、和紙を糊で継ぎ足し長い巻紙にして絵を描いたものです。学校で使う四つ切りか八つ切りの画用紙のように、決められた画面に描くのと違い、自分が必要な長さで自由に絵を描く楽しさは格別です。絵巻では時間と空間の広がりを描くことができるのです。しかし、巻物の状天地

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