手作り絵本の楽しさ(梶田 幸恵 著) -奈良教育大学 出版会-
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3019cm19cm1,3cm13,8cm厚紙の表紙態では巻きもどすのが大変で本棚にしまうことができません。そこで長い紙を「お経の本」のように屏風折りに畳んで表紙をつけると保管しやすくなります。他の本と一緒に本棚に入れることもできます。 折れ本の形は自由に自分で決めるといいのですが、ここでは大学生が『二十歳の自叙伝絵巻』を作ったようすと、子どもと大人が毛筆ペンで折れ本型絵本を作ったようすを述べます。二十歳の自叙伝絵巻折れ本型絵本 表紙は、今のように便利なファイルがなかった時、「美濃表紙」といって書類を綴じて保存する時に使われたものです。入手できない時は画用紙より分厚いしっかりした厚紙を使うといいです。 今回使ったのは縦二十七、六センチ、横三十九、三センチのものを二等分して、縦十三、八センチ、横三十九、三センチのものを使いました。それを上図の長さで折り曲げ表紙にしました。 絵を描く長い紙は機械漉きの奉書紙を使いました。小学校の子どもが木版画を摺る時に使うのが「機械漉きの奉書紙」あるいは「鳥の子紙」です。縦十二センチ、横百十センチを各自が必要なだけつないで描きました。 少ない人でも三枚三百三十センチ、長い人は十枚つなぎ、千百センチにもなり

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