手作り絵本の楽しさ(梶田 幸恵 著) -奈良教育大学 出版会-
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31ました。表紙におさまるように一センチの糊しろをとり、十八センチごとに折り目をつけ、屏風のように山折り谷折りを交互にして折っていきました。 描く前に折り目をつけると絵が伸びやかに描けないので、描いた後で折り目を入れてください。絵を描き終わったら、表紙の裏側の糊しろに糊をつけ貼りつけます。 鉛筆で下書きをすると線の表現がかたくなります。そこで何を描くのかアイディアスケッチを別の紙に自由に描き、それを参考にして毛筆と墨で思いきって本紙に描くようにしました。 学生は毛筆に慣れるまでは戸惑いながら描いていましたが、書き直しができないので集中して緊張感のある線を引くことができました。鉛筆で書き直していた時とちがい、伸びやかな線で人物の動いている感じを表現することができました。墨がよく乾いてから絵具の三原色(赤・黄・青)を混色して自分の色を作り出して塗りました(二十三ページ参照)。「手作り絵本を楽しむ会」で作った折れ本型絵本 平成十九年十月から平成二十年三月まで、毎月一回土曜日の午後、二時間ほどで完成する簡単な絵本講習会「手作り絵本を楽しむ会」を大学『二十歳の自叙伝絵巻』

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