手作り絵本の楽しさ(梶田 幸恵 著) -奈良教育大学 出版会-
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32の構内で開きました。誰でも参加することができるようにしました。 上の三冊の折れ本型絵本は、講習会に参加した六歳の男の子(①)とお母さん(②)、そして文庫活動をされている方(③)が作ったものです。 男の子は大好きな恐竜の仲間をたくさん描きました。お母さんは豆が成長するようすを順を追って描きました。文庫活動をしている人は、魚が空を飛ぶ空想的なお話を絵本にしました。 この三人の人たちは、毛筆で絵を描くのも絵具の三原色を混色して色を塗るのも初体験でしたが、それぞれ自分が興味関心をもっているものを毛筆ペンで楽しそうに短時間で描いていました。色も独自の混色をして、絵の雰囲気にあった彩色ができました。中学生の『沖縄修学旅行絵巻』の折れ本型絵本 奈良教育大学を十年前に卒業して美術の教師になった人が、大学生の『二十歳の自叙伝絵巻展』を見て、中学生に「沖縄修学旅行絵巻」の授業を試みました。 人物画を描くのが苦手な中学生たちが、自分と友人、沖縄で出会った人たちを毛筆で描き、三原色を混ぜて色を塗りました。描きはじめるまでは、躊躇してなかなか筆が進まなかったようです。  美術を担当する先生が生徒たちのまえで手や足を動かし、関節ごとに曲が折れ本型絵本 ①②③

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