手作り絵本の楽しさ(梶田 幸恵 著) -奈良教育大学 出版会-
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41に置きます。この時、背と表紙の間に八ミリの隙間をあけます。これを「みぞ」といいます。本紙のページを開きやすくするためです。◆「本紙」あるいは「本文」  絵本は表紙と中身(絵と文が書いてある紙で、これを「本紙」あるいは「本文」という)からできています。文章が書いていなくて絵だけでも絵本になります。 手作り絵本では、本紙の枚数は自分が必要なだけページ数を増やすことができます。本紙の大きさも手作りでは自由ですが、大きすぎると製本の時に苦労します。学生が個人で作る大きな絵本は、八つ切り画用紙を二つ折りにして作る絵本が作りやすいです。十年ほど前の学生たちは、共同制作で四つ切り画用紙くらいの大きい厚紙で『桃太郎』の大型仕掛け絵本を作ったことがありました(七十ページ参照)。しかし、紙がそりやすく、製本すると重くなりひとりで開け閉めがしにくかったようです。 学生の手作り絵本の本紙は、制作時間の関係で四枚から八枚までの枚数です。時には一枚の紙で作ることがあります。あるい各部の名称 

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