手作り絵本の楽しさ(梶田 幸恵 著) -奈良教育大学 出版会-
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67十一・協働・共同制作絵本「手づくり絵本の会 プラス」協働制作 「手づくり絵本の会 プラス」は、絵本作りに興味関心のある人たちが月に一回、奈良市生涯学習センターに集まって絵本に関することを話し合い、制作をします。この会の代表者が山岸清太郎さんです。六十八ページ下の写真は山岸さんが作った絵本の一部です。わたしもこの会の一員で、会社員、主婦、奈良教育大学の卒業生たちが各自の手作り絵本をもって集まります。時には協働制作をしました。 いままで奈良教育大学の教育資料館で学生たちが開催する『手作り絵本展』にプラスのメンバーは賛助出品をし、会場当番や地域の子どもたちが絵本作りをする手伝いをしてくれました。 ここで「共同」といわずに「協働」といっているのには意味があります。同じ仕事を一緒にするのを「共同」、一つの目標に向かって各自の得意技を持ち寄り、調整しながら仕事をするのを「協働」と使い分けています。 「協働」は、メンバーの働きの調整がうまくいかないと統一感を失いますが、みんなが共通の目的をはっきりと理解し、お互いの気持ちや腕前を認め合うことができれば、そして作品の統一性を確保するための指示者がはっきりしていれば、

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