手作り絵本の楽しさ(梶田 幸恵 著) -奈良教育大学 出版会-
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73 その中の、主として手作り絵本に関するものをとり上げて紹介し、関連して、手作り絵本ととり組む際の注意事項をいくつか話しておきたいと思います。対象と目的をはっきりと《学生の感想より》 「(市販絵本と手作り絵本の)どちらの絵本も、読む子どもを思った工夫がされて素敵だと思いました。」 「市販の絵本はすべての子どもを対象としていますが、手作り絵本はある特定の人や自分のために作られていることが多いので、思い入れが伝わってきて深い作品が多いと思います。」 「(市販絵本は)文、絵ともにプロが描いているだけあり、やはりまとまっていて見やすいです。絵本の中の一語一語が選びぬかれた言葉なのだと思います。シンプルでわかりやすい表現が多く、一文が長すぎないことも、読みやすい理由だと思います。」◆対象を絞り込む 制作にとりかかる前に、気持ちをちょっと「作る目的」に向けてください。目的といってもかたく考える必要はありません。「自分が楽しむために」、「大切に

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