手作り絵本の楽しさ(梶田 幸恵 著) -奈良教育大学 出版会-
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15光明皇后は苦しむ人たちを救うてきて十数年がたちます。 このように、わたしと手作り絵本のかかわりを振り返ってみて、ひとりでも多くの人たち、子どもたちに手作り絵本の楽しさを伝えたいと思うようになりました。 平成二十年三月をもってわたしは定年を迎えました。ここで手作り絵本が途絶えるのではなく、誰でも簡易に絵本を作ってほしいと願い、このブックレットを作ることになりました。 ブックレットを作るに当たって、在校生、卒業生、大学院生、地域の子どもや大人の方々に、手作り絵本の作品の掲載にご協力いただきました。 また、山岸清太郎さん(「手づくり絵本の会 プラス」代表)に力を貸していただきました。この場をお借りして厚く御礼を申し上げます。  「えほんのひろば」は、市販の絵本を二千冊余り、学生や大学院生の手作り絵本を二百冊余り所蔵して、本学関係者のみならず、一般の人たちにも開放しています。ほとんどが硬い表紙(ハードカバー)のしっかりした製本です。この製本は西洋から伝わったもので洋綴じ(洋装本)といいます。また、手にとって見ることはできませんが、図書館内の金庫の中では、室町末期から江戸時代に作られた古い和綴じの製本(和装本)の『奈良絵本』を大事に保存しています。

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