葛水・葛葉の抗酸化能とその利用(杉山 薫 著) -奈良教育大学 出版会-
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杉山 薫 (Sugiyama Kaoru) 1989年 京都府立大学 大学院 農学研究科 博士課程単位 取得満期退学(博士/農学)。 1990年 京都府立大学 農学部 助手。 1995年 奈良教育大学 助教授。 【研究テーマ】 我が国では少子化による人口減少が問題視されていますが、世界人口は2050年には92~95億人に達すると見込まれています。ここで、食料をいかに安定的に確保するかが問題になります。この解決策として今まで廃棄してきた素材や未利用の素材を食料とする方法があります。私どもの研究室では、廃棄・未利用素材を、その特性を活かした食料資源とする研究を進めています。 【著者の自己紹介】 -趣味 人生(日々の喜怒哀楽、様々なことを楽しんでいます) -推薦する書籍 ・「ドイツ戦歿学生の手紙」(ヴィットコップ集禄)岩波新書 第一次世界大戦で戦歿した学生たちが綴った書簡を戦後ヴィットコップが編纂したものです。学生たちの生死を分ける極限状態において綴ったひとりひとりの書簡に澄んだ心と重みを感じました。読後、私自身ならどうなるだろうかと想像し続けました。 ・「蘭学事始」(杉田玄白 著)岩波文庫 杉田玄白が我が国の蘭学の黎明期を回想して記した手記です。当時の蘭学者たちの熱意を感じ取ることができます。また、前野良沢と平賀源内の才気あふれるがゆえの性格の不一致も描写され、杉田玄白の苦心が読み取れて人間関係の読み物としても面白いと思います。 -伝えておきたいこと 食の分野は食料生産・食品加工から調理、栄養・食文化と様々な領域に広がっています。すそ野は広いですが、共通点はすべて自然科学を基礎としている総合科学であることです。調理でも何故こうするのかを科学的に説明することを考えます。単においしい食物を作り出すだけならそれは調理マニアにほかなりません。食に関心のある方は小中高の各時代で是非自然科学を熱心に学んでください。

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