葛水・葛葉の抗酸化能とその利用(杉山 薫 著) -奈良教育大学 出版会-
9/13

- 8 - たなら、油脂の酸化は開始され、いずれ二次生成物が産生されることを意味しています。 3 クッキーの調製 葛水または葛葉の乾燥粉末、薄力粉、リノール酸、ベーキングパウダー、水を重量比8.5:25.0:8.5:1.0:12.0の割合で混合して生地を調製しました。この生地を成型した上でオーブンで160℃、20分間焼成し、これを粉砕してクッキー試料としました。 4.結果 図2が対照セルロース粉末の PV変化です。保温開始1~2日目から上昇し、3日目にはピークを形成しています。これに対し、保温試料では、50%葛水乾燥粉末試料のAw0.2でやや上昇するものの、100%葛水乾燥粉末および 50%、100%葛葉乾燥粉末ではPV上昇がみられず、良好な抗酸化能がみられました(図3)。 図2 セルロース粉末試料のPV変化

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です