子どもはどうやって友達と一緒に遊び、表現をするようになるのか?(佐川 早季子 著) -奈良教育大学 出版会-
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3. 隣に移動すること 子ども同士のかかわりがほとんど見られなかった先ほどの事例1の3ヶ月後、2学期になりました。 図3は、9月のきいちくんの事例です。きいちくんとよういちくんは、一緒にものをつくっているわけではありませんでしたが、よういちくんの前にしかセロハンテープカッターがなかったために、きいちくんは、よういちくんの隣に移動してきます。すると、視野が重なったためか、きいちくんとよういちくんは、お互いがつくっているものに視線を向けて、じっと見ています。隣に居るということは、視野を重ねて、同じものに注意を向けるきっかけになると言えそうです。 図2 6月のきいちくんの事例1 <それぞれのものづくり> 図3 9月のきいちくんの事例2 <隣に移動>

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