植物を増やしたことありますか?(箕作 和彦 著) -奈良教育大学 出版会-
6/7

の保護にもつながります。また、遺伝子組換え技術では、遺伝子を組み換えた細胞から植物個体を再生する過程で組織培養が行われており、遺伝子組換え植物の作出には不可欠な技術です。 3.まとめ 植物を栽培していて、きれいな花が咲いたりおいしい果実を着けたりするとそれを大切にしたり手放したくない気持ちが湧いてきます。その植物を栽培し続けられたらいいのですが、なかなか上手くいかないときもあります。そんな時に植物の増殖方法について知っていると、対象の植物を増やして栽培し続けることができるかもしれません。ただし、本書に示したように植物の増殖方法はいくつか種類があるため、植物の性質や増殖する目的に合った方法を選ぶ必要があります。また、いずれの増殖方法にも共通することとして、植物が生育・増殖しやすい環境を整えるとさらに増殖効率を向上させることができます。この方法は、植物の状態を日々観察することで見えてきます。ぜひ、いろいろな植物を栽培して増やしてみてください。 〔参考文献〕 (1)園芸種苗生産学、今西英雄ら、1997年、朝倉書店 (2)応用植物科学 栽培実習マニュアル、森源治郎ら、2000年、養賢堂

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 6

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です