学習評価入門(北川 剛司 著) -奈良教育大学 出版会-
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ことが言われています。現在において、このような認識が広まっている背景には、ペーパーテストで測ることのできる学力以外の学力にも注目が集まっていることが挙げられます。 さらに、学力には単純なものもあれば、複雑なものもあると考えられるようになっています。近年では、実生活や実社会にある複雑な諸問題に対応できるようになるために、それにつながる学力を児童生徒に育成することが学校に期待されるようになっています。こうした複雑な学力を育てるために、その評価方法にも注目が集まっています。 図1は堀と西岡によって作成された評価方法の分類に関する図です。評価の方法といっても、選択解答式のペーパーテスト(左上)だけでなく、実にさまざまな評価方法によって全体がカバーされていることが分かります。複雑な学力に対しては、プロジェクト型のパフォーマンス評価が提案されています。 図1 評価方法の分類 出典:堀哲夫、西岡加名恵(2010)『授業と評価をデザインする理科』日本標準

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