江戸時代の古文書の魅力-暮らしを探る-(山形 隆司 著) -奈良教育大学 出版会-
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らは単に「羨うらやましい」とか「難しい」という意味なのですが、このように書かれると難しいですよね。また副詞や助詞、接続詞もたいてい漢字で書かれます。若(もし)、嘸(さぞ)、併(しかし)など、現在では読むのが難しいかもしれません。しかし、これらを乗り越えると、江戸時代の古文書に出てくる文言は日本語なので、何となく意味が分かったりします。読めるようになると、とてもおもしろいものですよ。では、前置きはこれくらいにして、実際の江戸時代の古文書がどのようなものか見ていきましょう。写真の下に、「くずし字」を活字にしたものを掲げました。奈良教育大学日本史研究室所蔵「山城国相楽郡村々文書」№66宗旨請込一札 一其村四郎吉 姉 きん 当村吉兵衛妻ニ申請候宗旨は真言宗 其村高田寺旦那之由当村江参り候上ハ 吉兵衛同宗門長福寺檀那ニ仕当村 宗旨帳面ニ請込申候間其村帳面 御払可被成候宗旨請込一札如件 瓶原郷岡崎村 天明八年年寄 申二月佐兵衛㊞ 庄屋 久米郎㊞ 高田村 御役人中

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