情報教育からみたプログラミング教育-情報活用能力の育成からみて-(伊藤 剛和 著) -奈良教育大学 出版会-
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通じて、記号化した表現方法や、指示した通りに自動的に演奏されることや、繰り返し動作させることが可能なことを学ぶことができるでしょう。また、工場等の見学の時に、様々な人の働きとともに、それを支える製造機器類の役割や、その機器類に、自動化・省力化・安全・安心といった、どのような目的のためにプログラムが組み込まれていて役立っているのかに気づくこと可能でしょう。一方で、情報活用のためのコンピュータの基本的な活用と合わせて、高学年でのプログラミング活動が円滑にすすむように、その学校で使うプログラミングプラットフォームに慣れる活動も加えて活動するように計画していきます。具体的には、プログラミングの楽しさや面白さ、達成感などを体験できる題材を扱ったり、国語科の物語の場面をアニメーションで作成するなどによって、プログラミング言語やプログラミング技能の基礎についての学習を行ないます。③高学年:手順を組み合わせ計画したものを作ることができる。高学年では、中学校段階を意識し、課題解決での活用から積極的に問題発見し解決していく活動によるPDCA的な展開を期待しています。具体的には、自分たちや地域に役立つプロダクトの作成として、文化祭や学校でのイベントでの会場案内パネルやWebサイトの制作活動です。タッチ操作などで地図や次第ページから、各催し物の情報提供や、学校内案内などは、プレゼンテーションソウトウェアの活用やプログラミングによって集団で分業して制作できます。最初は、見本となる枠組みの模倣から始まるでしょうが、実際に来場者に操作してもらった様子や感想などから、操作性を改良したり、案内の仕方を工夫したり、ニーズを収集・分析して他の情報提供などを追加するなどの活動につなげていくことが可能です。その際、個人で活動させるのではなく、ペアや班などでの活動にしていくことで役割を担いながら、確認

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