情報教育からみたプログラミング教育-情報活用能力の育成からみて-(伊藤 剛和 著) -奈良教育大学 出版会-
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て必要性を理解させるとともに、対策を怠った場合の危険性についても具体的な事例を通してその仕組みが理解できるようにします。② 情報の適切な活用と評価・改善のための理論や方法の理解情報を適切に扱うことや、自らの情報活用を評価・改善するための基礎的な理論や方法の理解に関しては、各教科等における情報活用の機会に、体験的に理解させるような場面を設定しながら進めるようにします。小学校段階では、情報を適切に扱っているかどうかを常に点検させながら活動させることを通して、態度として身に付けさせるようにします。例えば、調べ学習の様々な情報を扱う場面で、相手に配慮した情報収集が適切にできたか、課題解決に必要な情報を十分に吟味して取捨選択する判断ができたか、責任を持った信頼できる情報の発信だったか、相手の状況を考えた発表ができたか、などを振り返り、改善することで態度として身に付けさせるようにします。中学校段階では、小学校段階で身に付けた評価の方法や態度をもとに、課題解決の中で情報を適切に活用することや、主体的に情報活用に関する評価・改善ができるようにさせます。教育の情報化に関する手引きでは、『その過程や成果を振り返ることを通して、また、技術・家庭科技術分野「情報に関する技術」の学習を通して、課題に応じた効果的なICTを選択することができたか、情報源の違いによる情報の特性を理解した上で情報を比較することができたか、必要性や信頼性を吟味しながら情報を取捨選択することができたか、課題の解決のために情報の整理・分析の仕方や情報処理の手順を工夫することができたか、自分の考えや表現したいことなどが伝わりやすいように相手や目的を意識した工夫ができたか、情報モラルに配慮することができたか、などを評価し改善していくという方法を理解させるようにする。』

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