情報教育からみたプログラミング教育-情報活用能力の育成からみて-(伊藤 剛和 著) -奈良教育大学 出版会-
9/20

ンターネット上では、現実社会と同じように誤った情報が存在することや、それらを見抜いて適切に情報を利用する方法、危険な情報がある場合にそれらに近寄らないようにする方法を身につけるとともに、情報発信が他者や社会に及ぼす影響を考えます。また、情報機器を利用することによる身体への影響の内容を理解し、健康を害するような行動をとらないようにするとともに、使い過ぎによる心身への影響やその回避の方法等についても理解し、安全な情報活用について配慮できるようにします。中学校段階では、小学校での知識や身に付けた態度をもとに、情報社会での情報や技術の果たす役割を正しく理解し、そのことによる自分自身や社会への影響を具体的に捉え、主体的に適切な行動がとれたり、危険から回避できたりするようにします。高等学校段階では、情報や情報技術がもたらしている社会へのプラス面の影響を理解し、その裏付けとなる情報技術の特性や特徴を正しく理解します。その一方で、それらの特性が元となっている問題点を考えます。例えば、情報セキュリティの方法やトラブルに遭遇したときの解決方法を実践的に身に付け、活用方法の向上に積極的に取り組めるようにします。また、健全な使い方や習慣に配慮した情報や情報手段との関わり方について積極的に取り組み、適切な活用ができるようにします。② 情報モラルネットワーク上のルールやマナーを守ることの意味、情報には自他の権利があることなどについて考え、理解させることが必要です。小学校段階では、情報や情報技術を活用する際に必要な道徳的な指導を中心に、ネットワークを使うときのルールやマナーの理解とそれらを守ることの必要性などを指導します。情報には自他の権利があり、それを互いに認めて守ろうとすることが大切であることも理解させます。中学校段階では、情報や情報技術を利

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る