3歳児は人の目を気にする?(残華 雅子 著)- 奈良教育大学 出版会 ー
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者の言葉に子どもが従ったかを実験者が知ることができないのであれば、わざわざ間違った箱を選ぶ必要はありません。つまり本音のままに正解だと思う箱を開けるだろうと考えられます。実験では、2つの色の違う箱のうち、シールが入っていない方の箱にシールが入っていると実験者は子どもに伝えました。そして実験者に見られている状態か、見られていない状態で、子どもにシールが入っていると思う箱を開けてもらいました。このような試行を8回,以下の表のような流れで繰り返し行いました。 1~4試行 5・8試行 6・7試行 Aグループ 見られている 見られていない 見られている Bグループ 見られている 見られている 見られている このようにしてAグループでの5・8試行と6・7試行での子どもの箱の選び方の違いと、AグループとBグループでの5・8試行での子どもの箱の選び方の違いを調べました。 男の子と女の子それぞれの結果が以下になります。縦軸が実験者に教えられた箱を選んだ回数になります。丸同士をつなぐ線が実線なのがAグループ、点線なのがBグループです。白い丸(〇)のところが、実験者に見られながら選択を行った場面で、子どもが実験者に教えられた箱を開けた回数、塗りつぶされている丸(●)のところが、実験者に見られずに選択を行った場面で、子どもが実験者に教えられた箱を開けた回数になります。 ⼥の⼦ 0 1 2 5・8試⾏6・7試⾏Aグループ↓↑ Bグループ0 1 2 5・8試⾏6・7試⾏Aグループ↓↑Bグループ教えられた箱を開けた回数 男の⼦

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