平仮名にもトレンドがあった!?-国語科書写用教科書における平仮名を見てみよう-(北山 聡佳 著)- 奈良教育大学 出版会 ー
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ます。しかし、この表現は次の改訂時にはなくなりました。やはり平仮名らしい曲線的な表現や、鉛筆でもできる筆圧の変化は、今も教科書において多⽤されており、平仮名にとって重要な特徴の⼀つとなっています。 6.おわりに 平仮名は⽇本で⽣まれ、時代とともに変化し、⽇本の伝統⽂化でもあると思います。皆さんもさまざまな平仮名字形に注⽬し、これからも気持ちを込めて平仮名を書き、お気に⼊りの形を⾒つけてください。 注 1 奈良教育⼤学E-book出版会 北⼭聡佳『仮名書道はジグソーパズル―仮名⽂字を使った表現⽅法―』参考URL:https://www.nara-edu.ac.jp/PRESS/ ebook/book032.html(最終閲覧2023年1⽉30⽇) 2 字の形を「字形じけい」といいます。 3 渡部清ほか著「みんなとまなぶ しょうがっこうしょしゃ⼀ねん」学校図書、加藤祐司ほか著「しょうがく しょしゃ ⼀ねん」教育出版、平井精逸ほか著「あたらしい しょしゃ⼀」東京書籍、池⽥利広ほか著「しょうがくしょしゃ⼀ねん」⽇本⽂教出版、宮澤正明ほか編「しょしゃ⼀ねん」光村図書の5種類(いずれも2020年発⾏、2020年度使⽤開始) <図版典拠> 図1 稿者及びある⼦どもの⼿書き⽂字より作成 図2 左から、藤村作編「かきかた1の上」教育出版 1952年、川淵勝男編「しょうがくしんかきかた⼀ねん上」若草書房 1952年、⿊⽥筑川書「⼩学かきかた1ねん上」国⺠図書刊⾏会 1951年、⽯⿊修編「こくごかきかた1年上」東京修⽂館 1954年、中⽥幹⼀書「かきかた1ねん」⼤⽇本図書 1960年、⻄脇呉⽯ほか著「しょうがくかきかた1ねん」春陽堂出版 1951年より作成 図3 前掲注3 「あたらしい しょしゃ⼀」東京書籍より作成 図4 左から、⾦⽥⼼象著「⼩学校書き⽅ こうま」⽇本教図 1951年、続⽊敏郎著「かきかたのほん1ねん上」⼆葉 1951年、秀英出版編集部著「たのしいかきかた1ねん」秀英堂 1951年、井上桂園ほか著「かきかた1ねん」中教出版 1953年、狩⽥義次ほか著「しょうがくしんかきかた⼀ねん上」若草書房 1952年、井上桂園著「しょうがくかきかた⼀ねん上」⼤阪書籍 1955年、⼿島右卿ほか著「かきかた上⼀がくねん」⽂学社 1957年、輿⽔実ほか著「かきかた⼀ねん上」⽇本書院 1958年、続⽊湖⼭ほか著「標準かきかた⼀ねん上」教育出

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