ブックタイトルならやま 2014夏号

ページ
11/24

このページは ならやま 2014夏号 の電子ブックに掲載されている11ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

ならやま 2014夏号

植物に着目する(写真6)マテバシイの実(写真5)1947年発行『社会への旅』全3冊の表紙した。以降、1980年代から90年代にかけては、学級担任の仕事をしながら、手描き地図のほかに、フィールドワークを通して、子どもの身近な地域での遊び・生活行動などの研究に取り組みました。これらの問題には、2000年以降も関心を持ち続けていて、子どもの川遊びの研究(2002年)や駄菓子屋に来店する子どもの研究(2005年)などをまとめました。国際比較の試み(2006年、2014年)もあります。また、子どもの手描き地図等の研究から発展させた研究として、地図学習論やカリキュラム論等の地理教育の研究も手がけてきました。地理教育に関する研究は現在も継続しており、ごく最近も、1947年発行の『社会への旅』という「社会科読本」(写真5)の研究について学会で報告しています(2014年)。この研究のキーワードは「郷土」であり、「身近な地域」と似た概念です。ちなみに、東大寺方面は、本学の学生にとって「身近な地域」という位置付けになります。身近な植物の利用私は、学生のときから、農山村のフィールドワークにしばしば取り組み、身近な植物(および作物)の利用のあり方にも関心を払ってきまし(写真7)干し柿作りた。1991年10月、本学に着任後は、さまざまな植物や作物を、講義の材料にするだけでなく、多様な活動を学生に体験させてきました。これまでに授業で取り上げてきた素材は、イネ、コムギ、チャ、ダイズ、サツマイモ、ナタネ、カキ、ドングリ(ブナ科の木の実の総称)、ウメなどさまざまです。先に挙げたヒガンバナ(写真2、3)もその一環です。「環境教育」の授業では、ドングリのひとつであるマテバシイの実(写真6)を加工してクッキーを作りました。「地域文化論」の授業では、渋ガキを用いて干し柿(写真7)を作りました。「幼児とプロフィール社会科教育講座いわもと教授岩本ひろみ廣美専門は、地理学、地理教育、環境教育東京学芸大学大学院修士課程教育学研究科修了教育学修士小学校教諭を経て、1991年本学助教授、2007年より現職奈良県河川整備委員会委員など最近、奈良県師範学校郷土資料室が収集した諸資料の研究を始めました。SUMMER 2014ならやま_10