ブックタイトルならやま 2014夏号

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概要

ならやま 2014夏号

ケースメソッドケースメソッドとは、実際に起こったケースを用いて、受講者に実務能力を育成する教育方法です。ケースメソッドの一例をあげます。例あなたは、小学校6年生を担任しています。あなたの学級に衝動的に暴力をふるう男子児童がおり、在校中、放課後を問わず近くにいる児童が被害に遭います。ある日、母親から、「6年生になってから毎日のように、うちの子に殴られた、と苦情がきます。昨年はこのようなことはありませんでした。先生の対応が悪いのではないですか。」と電話がありました。あなたは、このような状況でどのように対応しますか。大学の授業や研修、書籍からは、教育についてのさまざまな知識を得ることができます。しかし、知識があれば実務に有能かといえば、そうではありません。知識があるということと、実務に有能であるということの間には、かなりの隔たりがあります。学校では、日々さまざまな課題が発生します。優れた教員は、今までに経験したことのない課題、前例のない課題に対しても、その場の状況を踏まえた最適な判断を行います。この積み重ねが課題解決への道となるのですが、ケースメソッドはこの判断の訓練の場ということができます。最近の教員採用試験では、場面指導という名称で、学校で生じる課題への対応を問われることが多くなっています。今年、4月から5月にかけて、教員採用試験受験前の4回生のみなさんを対象にケースメソッド授業(4日間に、教員の服務義務、懲戒と体罰、道徳教育、保護者との関係をテーマとする8つのケースを扱いました)を行いました。受講者からは、「自分とはまったく違った視点の方の意見がたいへん参考になった。」「保護者を見る視点が変わりました。」「教師は、良い授業ができるというだけでは足りない。」「正確に事例を捉えているか!どれだけ真正面から向き合っているか!(が大切だと思った)」など、たくさんの感想がありました。次世代教員養成センター教師力サポートオフィスでは、このようなケースメソッドを100以上開発しています。また、この4月には、「教師力を鍛えるケースメソッド123~学校現場で生じる事例とその対応~」という書籍をミネルヴァ書房から発刊いたしました。本学図書館でも借りられます。興味ある方は、ぜひ手に取ってみてください。次世代教員養成センター特任講師あかい赤井さとる悟時間割表学校目標クラス目標生徒から見た風景可動式黒板給食当番表電子オルガンSUMMER 2014ならやま_16