ブックタイトルならやま2015春号

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概要

ならやま2015春号

クローズアップ本学教員の研究を詳しく紹介グローバル時代の市民を育てるカリキュラム研究研究テーマに至る背景私が興味を持っているのは、「国際化、グローバル化といわれる現代において、多様な人々が共に暮らすために、学校でどのような内容を教えるべきか」ということです。このテーマに興味を持ったきっかけは、高校時代の留学経験です。私は、高校2年生の時、交換留学生としてデンマークの高校で1年間過ごしました。その時受けた授業や、留学生としての経験がとても印象に残っています。例えば、1週間の間、全ての教科の時間を使って、自分が興味のあるテーマについて調べて発表するという授業がありました。この授業ではテストはなく、調べたことを工夫して発表しました。絵を描いたり、音楽を演奏した子もいました。今でこそ日本の学校にも「総合的な学習の時間」がありますが、当時の私はこのような授業を受けたことが無かったのでとても新鮮に感じました。「なぜこのような授業をするのですか」と尋ねた私に、担任の先生は「民主主義について教えるためです」と答えて下さいました。この言葉の意味は、当時は分かりませんでしたが、その後、教育を研究する中で次第に考えられるようになりました。もう一つ印象に残っているのはホストファミリーとの生活です。言葉も生活習慣も異なる環境で生活することは簡単なことではありませんでした。時には、ぶつかることもありました。しかし、色々な話をする中で次第に打ち解けることができました。文化や価値観の違う人と共に暮らすことの難しさと同時に、可能性を感じました。これらの経験がヨーロッパ評議会で開発された教師用指導書の表紙SPRING 2015ならやま_10