ブックタイトルならやま2015春号

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概要

ならやま2015春号

「苦労に見合ったやりがいがある!」門真市立門真みらい小学校教諭ひと・あれ・これ―活躍する卒業生を紹介―私は門真市立門真みらい小学校に勤務しています。本校は3年前の統合により児童数775名を擁する市内最大規模の小学校です。教員になって2年目を迎えた私は今、四年生の担任をしています。子どもの数が多いため、教室を見渡すと机がびっしり並んでいて、冬場暖房をつけなくても暖かいくらいです。子どもたちはたいへん人懐こく元気にあふれており、大変なこともありますが、まわりの先生に支えてもらいながら毎日充実した日々を過ごせています。教職に就いてからまず実感したのが、「思っていたよりもずっと忙しい」ということでした。多くの奈教生のみなさんも経験されているかと思いますが、私も在学中はスクールサポート制度を利用して、奈良市内の小学校で長らくお世話になっていました。そちらで現場の先生の授業の様子や子どもたちとの関わり方、運動会などの行事に参加するなど、多くを学ばせてもらいました。しかしいざ現場で勤めてみると、そうした授業や行事の背景にある多大な準備、放課後の雑務など、学生時代は知らなかった仕事量の多さに直面しました。それでも、苦労した分は全て子どもたちに還していけることがこの仕事のやりがいであり、醍醐味なのかなと思っています。私は学校教育教員養成課程の美術教育専修を卒業して、そのまま修士課程の美術教育専修に進学しました。幼い頃から絵を描いたり、ものを作るのが好きだったので、「美術」というのは教員になった際、一つの武器にしたいな、という思いもありました。大学院では、彫塑研究室の故西野愼二教授のすすめで、それまでの具象彫刻から「木製玩具」の制作へ転換を図り、子どもたちが楽しめるような木の玩具の制作と、小学校現場へ持ち込んでの実践を通した研究を行いました。また、研究室と附属幼稚園が共催した「どろんこワークショップ」では、幼稚園の砂場に3トンの粘土を運び込んで、泥の滑り台、プールをつくりました。泥遊びをする子どもが減っている昨今、園児たちは体中をドロドロにしながら遊びに熱中していました。泥んこタワーや、思い思いの動物を作る園児たちの笑顔は本当に輝いていました。こうした大学時代の研究や実践からも、大きな苦労に見合った成果や感動が得られたのでした。どろんこワークショップふくだともき福田友樹さん(修士課程教科教育専攻美術教育専修2013(平成25)年修了)作品(まゆ玉ころがし)、附属幼稚園での実践修了制作(木製ローラー滑り台)、美術科展覧会「青丹彩展」よりクラス写真Aftergraduation教員という仕事において、ものごとに柔軟に対応する力はとても強く求められていると思います。そのためには、様々な経験を積み、フットワークを軽くして新たなことにチャレンジすることが大切です。私の場合は、「美術」というきっかけから様々な活動に拡がりましたが、皆さんが一人ひとり取り組んでいる「なにか」も未来の子どもたちへ還していけるのではないでしょうか。学校の先生は決して楽ではありませんが、とてもやりがいがあります。チャレンジ精神を大切にして頑張ってください!社会(校区の昔調べ)の教材探しに公民館を訪ねたところSPRING 2015ならやま_14