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ならやま2015春号

附属学校園ニュース[附属学校園]http://www.nara-edu.ac.jp/guide/garden.html附属中学校10月25日教育研究会の報告県教育委員会及び市教育委員会のご後援のもと、「「未来を創る子ども」を育むESD」を主題とする教育研究会を開催しました。2014年は「国連ESDのための10年」の最終年でしたが、2006年度からESDを教育実践の中核としてきた附中でも一つの区切りとする研究発表をしました。県内外から約300名の参加があり、公開授業、「卒業生ESDの10年を語る」、多田孝志氏、田渕五十生氏、丸山英樹氏、吉田敦彦氏によるシンポジウム、本学の小柳和喜雄教授によるICT講演会等、盛り沢山の内容で実り多い会となりました。また10月には岡山大学でのユネスコスクール世界大会や奈良市での世界遺産学習全国サミットで、生徒・教員が分科会発表をするなど、様々な場で附中の取り組みを発信することができました。附属小学校10月27日林業を学びに川上村へ(4年生の遠足)社会科で奈良県の産業学習をしている4年生は、10月に、500年の歴史をもち、昔から良質のスギ・ヒノキを産出している川上村(奈良県吉野郡)の林業を現地で学びました。学校からバスで約2時間、吉野川の上流域にある川上村の森林組合の大辻さんから林業の実際について話を聞きました。今、植えつけた苗木が伐採されるのは次世代や次々世代以降になるという話や、切り株の年輪の数を数えて200年以上前の人が植えた木であることを確かめたりしながら、林業は実に気の長い仕事であるいうことに子どもたちは驚いたり感心したりしていました。附属幼稚園12月2日獣医さんと一緒に「うさぎの勉強会」幼稚園で飼育しているうさぎは、子どもたちの涙を止めてくれたり、子どもたちの心を癒やしてくれたりする貴重な存在です。子どもたちは、うさぎに草をあげることや、うさぎ当番をすることが大好きです。そんなうさぎについて、本学の自然環境センター研究部員でもある獣医さんに来ていただき学ぶ機会をもちました。うさぎの食べ物を聞いたり、抱っこのしかたを教えてもらったり、年長児は聴診器でうさぎの心臓の音を聴かせてもらったりし、命あるものへの愛情をより深めることにつながったと思います。今回は、保護者向けにもうさぎの飼育の意味や動物と人間の関係などについて話してもらい、親子にとっての良い経験となりました。奈良に息づく仲間たち[自然環境教育センター]http://www.nara-edu.ac.jp/ECNE/自然環境教育センターつじのりょう准教授辻野亮金色の森春になると生き物が動き出す。森も緑の勢いを強めてくる。大学から東に見える高円山にはどんぐりをつける落葉樹が多いので、冬が終る頃には萌黄色の新葉が開いて春の訪れを知らせてくれる。落葉樹林がすっかり春を迎えた頃、春日山の照葉樹林でも春の衣更えが行われているのに気が付いただろうか。春になればどんな人でも衣更えをする。いつまでたっても去年のままということはまずない。見過ごしてしまいそうでも自分と周りに大きな変化が起きているはずだ。落葉樹林の劇的な変化の後になってしまうために見過ごしてしまいそうだが、人の場合と同じで、春を迎えた春日山は大きな衣更えをしているのだ。一年中緑の葉っぱを着け続ける照葉樹林も新しい葉を開く季節がある。4月の終わりから5月のはじめごろ、春日山に多く生えているコジイは葉と花を樹木全体に展開する。普段目にする照葉樹林のテカテカ光る濃い深い緑の葉ではなくて、金色に輝く葉と花を身にまとうのだ。この時、春日山は全体に光り、周りの若草山、御蓋山、高円山からは隔絶される。しかしながら、ほんの一瞬の衣更えの時期を過ぎると、春日山はまた普段通りに戻ってしまう。ではいつ葉を落とすのだろうか?▲左から若草山、御蓋山、春日山、高円山SPRING 2015ならやま_22