ブックタイトルならやま2015春号

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概要

ならやま2015春号

W羅盤NS針E奈良教育大学の取り組み学生の県事業への提案・参加の取り組み~授業の枠を超えて~本学では、学生が自主的に様々な企画に参加し、自ら、学びの幅を広げています。以下では、奈良県が実施する平成25年度「県内大学生が創る奈良の未来事業」に本学の学生が応募、実際に県と一緒になって事業を企画し採択され、平成26年度に事業を実施した本学学生グループの活躍を紹介します。「県内大学生が創る奈良の未来事業」は、県内大学生が有する専門分野の知識や新たな視点を活かし、多様化・複雑化する県政の課題を解決するとともに、県内大学生が県政に関わる課題の検討・議論に参加することを目的として、奈良県が平成24年度から実施しているものです。平成25年度「県内大学生が創る奈良の未来事業」には、13提案の応募があった中、本学学生グループが見事、最優秀賞・優秀賞を受賞しました。この事業は、提案を評価されるだけに終わらず、学生が主体となって、県の事業に実際に参加できるところが、なにより学生の学びとなり、よりよい経験となっています。担当者様よりわずか8分間という短い制限時間でしたが、たいへん密度の高いプレゼンテーションでした。学生の皆さんがこの限られた時間内の発表のために、入念に準備をされ、深い考察を重ねられたことが分かる内奈良県総務部知事公室政策推進課容でした。このことは、発表後課長補佐つじしょうこの質疑応答からもはっきり分辻祥子さんかりました。様々な角度からの質問に対して、提案への真剣な思いと共に、的確に回答されていました。審査委員からも、「奈良教育大学の学生がその能力を活かして奈良に貢献しようとする素晴らしい提案だ」とのご感想がありました。若い感性と専門的な知識が活かされた意義深い提案をいただき、ありがとうございました。最優秀賞科学の旅─シーズンフリーのワンストップサイエンスツーリズム─奈良県に提案した内容は、奈良を訪れる児童生徒に対して、本学学生が奈良を教材にして学びの好奇心を抱かせるというものです。例えば、東大寺の大仏がどのように作られたかや、奈良漬を発酵学の観点から解説するなど、奈良をテーマにした科学体験を提供するという内容です。この提案は、「修学旅行で一度訪れるがリピーターにはならないという奈良県の問題に対して、修学旅行をもう一度考え直そうという着想が非常におもしろい」と評価をいただきました。さらに、県が目指す修学旅行生の誘致にもつながるものとして事業化が決定し、県の地域振興部観光局観光産業課と学生がプロジェクトチームを結成して準備を進めてきました。平成26年度は、奈良公園のシカに焦点を絞った「科学の旅」を行うことになり、学生はその実現に向けて会議と準備を重ねていきました。「奈良教育大学にワンストップさせて学びの刺激を与えたい。」「奈良についての『なぜ』を突き詰めることで、奈良のより深い良さを児童生徒に知ってもらいたい。」そして、平成26年10月15日、『修学旅行コンテンツ「奈良で学ぼう」開発事業』(平成26年度奈良県)として、曽爾中学生を対象にした「科学の旅」が現実のものとなります。本学と曽爾中学校は連携協定を締結しており、特に理数教育研究センターと10年来の連携実績があります。「科学の旅」は、その関係性をもとに曽爾中学校に参加者を募りました。当日は、生徒10名と教員8名の計18名が曽爾村からやってきました。奈良公園のシカが子どもたちに与える視覚的インパクトを本学学生が学びの好奇心に発展させ、生徒にワクワクする学びを提供する「科学の旅」の始まりです。家庭科と理科の学生10数名が、企画から1年半の歳月をかけて、この日を迎えるための準備をしてきました。7_SPRING 2015ならやま