ブックタイトルならやま2015夏号

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概要

ならやま2015夏号

奈良教育大学と宮城教育大学が連携実施するプロジェクト行政との協働により実施するプロジェクト東北教育復興支援2011年3月の東日本大震災から4年以上が経ち人々の記憶が薄れていく中、東北の子どもたちはいろいろな想いを抱えながら日々の生活を送っています。本学ではこの4年間に1週間ずつ13回の学習支援を実施しました。全国で数多くの大学が東北支援活動をしていますが、教育復興支援に特化し、現地の子どものため、また学生の学びのためのきめ細やかな事前・事後指導で充実したサポート体制をとっている大学はごくまれです。活動終了後のレポートには改めて教師になる意味を見出した感想が寄せられています。生活困窮家庭の子どもの学習支援子どもの貧困は社会の問題であって子どもの責任ではありません。他の子どもたちと同じように学ぶ権利が保障されなければなりません。この事業は奈良県地域福祉課との協働事業として2012年8月にスタートしました。目的は高校進学に向けての学習支援をすると共に、生徒の社会性や他者との関係を育む支援をすることです。活動前には本学教員による「わかった!を導く支援の工夫」や守秘義務等の研修を実施しています。子どもに寄り添う学生自学自習支援事前研修教育学部学校教育教員養成課程教育発達専攻心理学専修4回生こいけゆか小池由佳さん奈良県立平城高等学校出身東北教育復興支援に2回参加しました。宮城県内の小中学校で学習支援や環境整備を行いました。被災地見学も行い、メディアでは感じとることの出来ない被害を目の当たりにしました。たった1週間の滞在ですが、遠い奈良から来てすれ違う「風の人」だからこそ、地域や親族の人達のように気を遣うことなく自由に心の内を話せる雰囲気を大切にし、子どもたちの話を聞いて受け止める役割を果たしました。子どもたちの心に寄り添うことができた素晴らしい経験になったと思います。最初は中学生と接することに不安もありましたが、生徒がとても素直で一生懸命勉強する姿に感激しました。勉強だけでなく、子どもたちは学校の様子なども話してくれ、毎週の学習教室をとても楽しみにしていまし大学院修士課程た。部活終わりで疲れているの教科教育専攻理科教育にもかかわらず欠かさず来てい(文化財科学を含む)専修る生徒も何人もいました。一緒2回生かすがひかるに勉強していた子ども達の努力春日光さんが実り、自分の力でつかんだ高校入試合格の報告は自分のことのように嬉しく思いました。子ども達の居場所である学習支援教室の一員として活動に参加できたことを感謝しています。ゆりあげ宮城県名取市立閖上中学校に置かれた机地域連携ゆりまつり率川神社は日本最古の神社のひとつである大神神社の摂社です。子守明神とも言われ、古来より子育ての神として信仰を集めています。その伝統的な祭りに地域の人々と共に「七媛女」「ゆり姫」として日本人学生、留学生共に参加しています。七媛女(左)とゆり姫(右)の装束を着た留学生大学院修士課程教科教育専攻理科教育(文化財科学を含む)専修2回生にいな新名ま麻み美こ子さん地元の人が計画的に準備してゆりまつりが成り立っていること、楽しみにしている人が多くいることを感じることができたと思います。また、一緒に参加した留学生と関わる良い機会になりました。地域のイベントが様々な人によって支えられているのを実感するボランティアでした。SUMMER 2015ならやま_8