ブックタイトルならやま 2015秋号

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概要

ならやま 2015秋号

特集加藤新学長就任記念対談奈良県教育委員会と奈良教育大学のこれまでとこれから吉田楽しかったと印象に残るような授業ですね。加藤それができる力ですよね。教職大学院で面白い授業ができる力をつけてもらいたいですね。奈良教育大学に期待すること加藤うちはずっとESD(※持続可能な開発のための教育、『ならやま2015年春号』参照)をやってきて、たまたま私なんかも副学長として走らせてもらったら、あまり他がやっていないものだから割と評価されました。ただ、ESDを一生懸命やっているけれども、私がいつも言うのは、教科あってのESDですよと。これが奈良教の前面に出てくることがあってはならない。教員としては、まず教科の力を付け、その後にESDというのが理想だと考えています。国語もできるけれども、ESD、総合的な学習の時間も他の先生よりやれる。よりよい教員になるためには2つ以上の強みを持ってよと。いい先生になるつもりがなければ奈良教の学生ではない、というぐらいに考えています。吉田奈良県の教育において、教育大の学生は教員として一番中核に育っていってもらいたいと思いますし、教育大の学生が他大学の学生から、指導力がないと言われるようなことはあってはならないと思います。加藤教科の力ですね。吉田教科の力は必須ですよね。加藤でも弱いと感じる部分もあります。むしろ教員養成系ではない大学で教員免許を取っている学生の魅力をひしひしと感じることがあります。吉田教科の力など教員としての力量をつけさせるのに、奈良県の教員になりたいという優秀な人材をまず確保していただいたらいいのではないでしょうか。冒頭でお話しした、高大接続となる教職プログラムを実現し、教員になりたい奈良県内の高校生を教育大で養成してもらえたらと考えています。加藤うちの大学の入学者はだいたい30%弱が奈良県の学生ですけれども、30%弱は大阪府ですよね。他には京都府や兵庫県の他に、おかげさまで全国からも来ますが、もっと奈良県の子どもたちが土台に入っていなくてはいけないですよね。最近、アクティブラーニングと盛んに言われていますが、能動的な課題解決型の学びが本当の学びだと私は思っていますので、受験勉強が悪いとは言わないけど、そこであくせくしてしまうならば、そこを解放してあげたいですね。吉田高校1年生、2年生で頑張っている成績優秀な子で奈良県の教員を本気で目指す生徒を教育大が取られたら、受験勉強とかあくせくしなくてもいいし、大学に行って一般教養を学んで、大学院まで6年行って、いい教員になっていくのではないかと思います。加藤大学としても、クラスメートにそういう推薦入学の子がいたり、帰国子女がいたり、多様性のあるクラスメートがいるという学年はいいですよね。吉田そうですね。それに、入試はたぶん変わっていくでしょうから、やはり意欲面を中心とした評価にだんだん変わっていった方がいいと思いますね。加藤最後に奈良教育大学、これから本当に頑張らなければならないと考えています。学長に就任する前に、副学長として地域連携を担当していたことは本当によかったなと思っているんです。いろいろな学校に行かせてもらって、お恥ずかしい話だけど、最初は学校に行くと、どこのおっちゃんが来たか分からないのに、子どもたちは廊下ですれ違うと、こんにちはと言ってくれますよね。そのこんにちはに、こんにちはと応えるのがなんか照れくさくて、できなかったんですよ。この間も平城高校の授業で、昨年度に続いて今年度も話をさせてもらったんです。大学に勤めていると本当に見に行かないですよね、小学校も中学校も。大学が本当に変わっていかなければいけない。地域の教育ということに地域連携させてもらって、地域の教育を支えていく。奈良教さんがなくなったら地域の教育、地域づくりが困りますねと、皆さんに言ってもらえるような大学を目指していきたいと思います。本日はお忙しいところありがとうございました。吉田こちらこそありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。5_AUTUMN 2015ならやま