ブックタイトルならやま2016春号

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概要

ならやま2016春号

ひと・あれ・これ―活躍する卒業生を紹介―「今に生きる言葉」私は現在、桜井市立桜井西中学校に勤務しています。本校は万葉のふるさと桜井市の西部に位置し、東に三輪山、南西には大和三山を望むことができる豊かな自然に恵まれた環境にあります。そんな素敵な環境の中で育った子どもたちは、とても元気で、よく笑い、よく遊び、よく学びます。教員となって2年目を迎えた私ですが、毎日いろいろなことと出会い、ふれあい、めまぐるしく成長する子どもたち、そして頼もしい諸先輩方に支えていただきながら、楽しく充実した日々を過ごしています。私は在学時代、教職大学院に所属していました。教育学部出身ではない私にとって、大学院での学びは新鮮そのものでした。学習指導要領を熟読したり、教材教具の開発の方法を知ったり、学校を創ってカリキュラムを考えたり、保護者会を開いてみたりと刺激にあふれた毎日。基礎基本をしっかり学んだことが、1年目にとても役に立ち、また私の強みになりました。楽しい教師生活を送る中で、ふと悩んだり、考えたりする時に振り返るものがあります。それは大学院での講義や教育実践、ESD連続公開講座などをまとめた一冊のノートです。このノートは悩んでいる時はヒントになり、また仲間の面影を感じて前を向ける大切なものです。口から出た言葉や耳から聞いた言葉はほとんど忘れてしまいますが、ノートに書き留めることによって言葉は今も私の中で生きています。例えばESD連続公開講座の中で出会った「あたり前のことは、あたり前でない」という言葉。あたり前に過ぎている日々の中で、少し立ち止まり、風の音に耳を澄ませたり、山の青さに目を向けたりすることは、時としてなおざりになっていると思います。自然の中に私たちの生活もあることを意識すると、少し心に余裕ができるような気がします。余裕の生まれた心で、自分自身の生活の中に自然の変化を意識することができれば、生活している地域の特色や、その土地の文化をより深く知るきっかけになるかもしれません。知るということは、その土地の文化を守ることにもつながります。子どもたちに自分の地域を、自分を好きな人間に育ってほしいと思う私にとってとても大切な言葉の一つです。みなさんが子どもたちにどんな人間になってほしいか、その為に何をすればいいか、考えるヒントはまさにこれまでの生き方、学生時代の経験や出会った言葉です。みなさんも在学中に学んだ知識・経験を大切にしてください。また、私の大学院生活は仲間と共にありました。楽しい時間を共有できる友であり、教職を目指すライバルでもありました。私が充実した生活を送れたのは仲間のお陰です。肩を並べている朋を大切にしてください。桜井市立桜井西中学校教諭なかにしわかな仲西稚奈(奈良教育大学大学院教育学研究科2014年3月修了)ユネスコクラブでの活動の様子さんユネスコクラブでの活動の様子在学中の発表の様子Aftergraduation授業中の様子SPRING 2016ならやま_14