ブックタイトルならやま2016春号

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ならやま2016春号

附属学校園ニュース[附属学校園]http://www.nara-edu.ac.jp/guide/garden.html附属幼稚園11月下旬~12月葉っぱでいっぱい遊んだよ附属幼稚園の子どもたちは、自然の中で遊ぶのが大好き。子どもの手にかかると、どんぐりも松ぼっくりも木の枝も石ころも草もすべて素敵な宝物になります。紅葉の秋が終わり冬が近づくと、幼稚園の中は落ち葉でいっぱいになります。そんな落ち葉も子どもたちの大切な教材です。1枚1枚拾って大切に保育室に飾ったり、葉っぱをつなげて作品にしたりします。葉っぱをいろいろな物に見立てて、お皿にしたり、ごちそうにしたり、切符にしたりと、葉っぱ1枚にも気持ちを寄せて使います。たくさん集めたら、葉っぱのベッドに寝たり、葉っぱの雪を降らせたり、葉っぱのプールに潜ったりとダイナミックに体全体を使って遊ぶこともできます。自然の中で子どもたちの感性が輝くひとときです。附属小学校11月21日第42回教育研究会/“子どものため”の本質を問う授業づくり「グローバル人材の育成」「英語・道徳の教科化」「ICTの活用」…。めまぐるしく変化する社会において、今、教育現場に様々な役割が求められています。その中で、何をめざして実践することが本当に“子どものため”になるのでしょうか。附属小学校は、子どもを成長・発達の主体者であると捉え、その権利を守り発展させる授業づくりをめざすことが子どものためである、と考えています。一つひとつの授業の中で出会わせる教材が子どもたちをなかまとともに成長・発達させるものであるかどうか、このことを追究しています。11月21日には第42回教育研究会をひらき、午前中には23の授業公開と9つの分科会を、また午後は基調報告(菱井教諭)と藤原和好氏(三重大学名誉教授)の記念講演『なぜ文学教育が必要か-他者と出会わせる』をそれぞれおこないました。他校の先生方や学生さん・院生さんなど、300人以上が集いました。附属中学校12月23日?27日韓国公州(コンジュ)大学校附設中学校訪問韓国公州大学校附設中学校との交流は、今年で四年目を迎えます。訪問したのは、2年生6名と引率教員3名でした。毎年、夏に実施していましたが、今年度はマーズの流行により、クリスマスシーズンの冬季休業中、12月23日より27日までの4泊5日で訪問することになりました。今回、附設中学校を訪れた日は、普段の授業ではなく、特別に「文化祭」のような行事を企画していただきました。生徒たちの作品展示や韓国古来の伝統的な遊びの体験、チヂミなどの軽食コーナーなど、様々なブースが準備されており、コンジュの生徒や先生たちと一緒に多くの体験ができ、大変楽しいひとときを過ごすことができました。附設中学校での歓迎会では、本校代表生徒6名による奈良や学校、そして自分たちの紹介を兼ねたクイズ大会は大いに盛り上がり、大変好評を博しました。滞在初日は、昨年と同様、朝鮮時代の農村を復元した韓屋村(ハノク・マウル)に宿泊し、2日目と3日目は生徒それぞれの交流パートナー宅にホームステイさせていただきました。公州(コンジュ)を旅立つ朝、バスターミナルで家族のお見送りを受けましたが、わずか二泊とはいえ、別れ際に、バスの車中で別れを惜しんで涙が止まらない生徒も何人かいました。中学生の多感な時期に、外国での滞在やホームステイ体験ができたことは、彼らにとって大きな財産となることでしょう。また、附属中学校にとっても、今後もコンジュとの交流の輪が益々広がり、深まることを願っています。奈良に息づく仲間たち[自然環境教育センター]http://www.nara-edu.ac.jp/ECNE/自然環境教育センターつじのりょう准教授辻野亮農地に現れるニホンジカ白毫寺町に位置する奈良実習園では6枚の田圃で米を育てています。冬の間は田圃の水が抜かれ、春になると雑草が盛んに生育し始めます。5月に代掻きが始まると田の雑草は一掃され、田に水が入ってようやく田植えが行われます。田植え後に雨が降らないと泥地があらわれることもあります。たまたまできたこういう泥地にはいろいろな生き物の足跡が残ります。昼間はまったく見たことがないのにニホンジカの足跡が残されることもあり、彼らが棲息していること▲ニホンジカの足跡▲落角してすぐのオスのニホンジカが田植え前の田圃で雑草を食べているがわかります。足跡を残すだけなら特に問題はありませんが、もしかしたら育ち始めた苗を踏みつけているかもしれませんし、イネを食べているかもしれません。実習園では、苗代で育てていた田植え前の苗を食べられるという被害が生じました。昼に活動して夜は休んでいる奈良公園のニホンジカとは対照的に、実習園をはじめとした農地にはどこからか夜にやってくるので、人が追い払って稲を守るというのは難しいのが現状です。ニホンジカが人の生活圏に入ってきたのかその逆かはわかりませんが、一緒に生きている以上は何らかの妥協点を探っていかねばなりません。SPRING 2016ならやま_22