ブックタイトルならやま2016春号

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概要

ならやま2016春号

教員になるための4年間の学び特集教職実践演習教員になるための4年間の学びの総決算とも言えるのが、4回生後期の「教職実践演習」です。「教職実践演習」では「教科系列」「教職系列」「実践系列」という3つの系列に沿って深めてきた教職の学びを通して、自らが教員として仕事をするための知識、能力、態度をどの程度身につけてきたのかを振り返っていきます。そして、もし不十分な部分がある場合には、その回復のために補充的な学びを行います。4年間のカリキュラムで身につけることが求められるのは、次の7点です。1.学校における現代的な教育課題について、理論と実践の両面を関連づけながら、端的に説明できる。2.教育実習などの機会で自らが行った教育実践について、教科・領域の内容と方法に関する基本的知識をもとに批評し、具体的な改善案を出すことができる。3.教育実習などの機会で自らが行った教育実践について、情報教育機器の活用についての基本的な知識をもとに批評し、具体的な改善案を出すことができる。4.指導教員や同僚実習生などの指導・支援を受けなくても、1単位時間の学習指導案・保育案(評価計画を含む)をひととおり作成し、それに基づいて実践することができる。受講者の声5.子ども理解に関する内容について、理論と実践の両面を関連づけて端的に説明すると共に、教育実習などの実践経験にもとづき、子どもたちに効果的に対応する具体的な方法を一つ以上示すことができる。6.学校が組織として家庭・地域・外部諸機関と連携する具体的な内容や方法について、理論と実践の両面を関連づけながら、端的に説明できる。7.教師としての自覚を持ち、理論と実践の両面を関連づけながら、教職の意義や役割および職能成長の意義や方法について端的に説明できる。自らの4年間の学びを振り返り、自らが求められている力が身についているのかどうかを、根拠を挙げながら同級生や指導教員に示さなければなりません。根拠とは、例えば、授業科目のミニッツペーパー(毎時間の終了時に提出するミニレポート)、講義中に出された課題、期末レポート課題、テスト結果など、教員から提出することを求められた学習成果だけではなく、学校ボランティア等に赴いた際の日誌、読書記録、自主勉強会でのレジュメなど、課外に主体的に行った学習経験の成果物も積極的に用いることが望まれます。もちろん、教育実習の際の日誌、学習指導案、教材教具なども、自らの成長を示す重要な根拠になります。「教職実践演習」では、自らがどのような教員を目指し、どのように学習計画を立て、どのようにそれを実現して力をつけてきたのかがつぶさに問われます。大学のカリキュラムにただ流されて4年間を過ごし、指導教員に言われるがままの受動的な学習をしてきた学生は、それなりの成果しか残すことができません。大学生は自らの成長を自らの力で切り拓いていかなければならないのです。入学当初からそのような志を持ち、努力し続けた学生は、「教職実践演習」で優れた成果を残すことができるだけではなく、即戦力を身につけた質の高い教員として、学校現場で活躍していくことができるでしょう。奈良教育大学は、教員になりたいという強い意志を持ち、教員になるための自らの学びを自ら主体的に選択、判断、決定していこうとする学生を求めています。大学が準備しているカリキュラムは、こうした学生の成長を力強くサポートするものなのです。教育学部学校教育教員養成課程伝統文化教育専攻文化遺産教育専修4回生すぎやま杉山あ明す日か香さん私立奈良学園高等学校出身教職実践演習では自分の達成度を評価し、その根拠を発表しました。原稿を書く際に今まで受けた授業を振り返ることができ、学んだ内容を再確認するきっかけとなりました。4年間の学びを復習した上での模擬授業はより多くの問題点を発見し、具体的な改善案も考えることができたので有意義であったと感じています。特に私にとって、授業での発問とそれに対する解答への対応方法は実践不足であると感じていたため、様々な工夫を凝らして模擬授業に挑むことができました。教職実践演習は大学での学びを集大成として発揮することができる授業であると考えています。SPRING 2016ならやま_6