ブックタイトルならやま2016夏号

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ならやま2016夏号

附属学校園ニュース[附属学校園]http://www.nara-edu.ac.jp/guide/garden.html附属幼稚園3月「幼児期の運動に関する指導参考資料」3月に全国配布附属幼稚園では、「幼児期に必要な『からだ力』を育む」というテーマで5年間研究を続けてきました。『からだ力』とは、本園が考え出した言葉で「生涯にわたる健康な心や体をつくるために、幼児期に育みたい体力や運動能力、運動に対する意欲等」の総称です。5年間実践の研究を重ね、子どもたちの体や心がますますたくましくしなやかになってきたことを実感しています。2015年度には、文部科学省スポーツ庁の委託事業を受け、文部科学省制作の「幼児期の運動に関する指導参考資料」作成に協力し、本園の子どもたちが遊んでいる様子や日々の取り組みも掲載された冊子およびDVDが全国の幼稚園・こども園・保育園に3月末に配布されました。附属幼稚園の子どもたちの生き生きとした姿が全国に紹介されることにつながりました。附属小学校4月12日やっと2年生になったなー4月12日、90人の1年生が入学してきました。新入生一人ひとりを全校みんなであたたかく迎えた「1年生をむかえる会」。6年生が中心となってつくりあげ、大成功でした。「むかえる会がおわってやっと2年生になったなーとおもった。だれがあいぼうになるかたのしみすぎて2クラスをのぞいた。みんなてれてれしてた。」(2年生の日記)附属中学校5月?6月1年生が入学してくることが、また入学してきたことが、こんなにも2~6年生のくらしを変えるのですね。6年生は、「むかえる会」のめあてを“新しい仲間といっしょに楽しく一歩をふみ出せる会にしよう”と考えました。附小に来てくれた1年生に感謝、感謝です!6年生に花を付けてもらって…むかえる会では全校に紹介してもらいました附属中学校ESDの中核行事である宿泊学習附中でのESDの中核行事である各学年の宿泊行事を実施しました。1年生は5月18日より1泊で曽爾高原での野外活動、2年生は6月6日から2泊で三重県鳥羽沖答志島への臨海実習、3年生は5月21日より3泊で沖縄への修学旅行を実施しました。1年生は、厳しい山道を約8km踏破する西浦峠登山や夕闇迫る中でのキャンプファイヤー、薪割りから始める野外炊飯での美味しいカレー作りなどを通して、友情を深め、附中での三年間をともに過ごす仲間との連帯感を高める絶好の機会となりました。ESDで養いたい力の一つである「自然との共生」を体感してくれたかと思います。2年生は、今年は伊勢志摩サミットの影響で、実施時期が遅れましたが、初日の漁家訪問では、漁家のくらしや漁業環境の変化など貴重なお話をうかがいました。2日目は、理科の磯観察で、ヒトデや貝、海浜生物などの観察、スケッチ等を行いました。2年生は、奈良にはない海辺で、漁業を生業として暮らしておられる漁家さんからのお話を聞き取ることで、異なる文化に触れ、学び、環境問題についても理解を深めました。3年生は、初日は平和祈念資料館見学、ガマの体験、平和集会、戦争体験者の方の講話、2日目は現地学生ガイドと共に、戦跡や基地などを巡り、民家宿泊体験をしました。3年生ではESDで特に大切にしている「いのち」「平和」というテーマに迫る深い学びができました。「戦争では人間の尊厳がたやすく踏みにじられること」「現実的な課題に取り組む力」などについて学びを深めるこの修学旅行は、本校ESDの学びの集大成として大きな意味を持つ宿泊行事として位置づけられています。奈良に息づく仲間たち[自然環境教育センター]http://www.nara-edu.ac.jp/ECNE/自然環境教育センターつじのりょう准教授辻野亮ソライロのキノコ夏の森の中は木漏れ日を浴びて、土の色・落葉の色・葉の色が輝いている。そういう森を歩いていると、ハッと息をのむことがある。茶色と緑色の世界に、夏の空が見えるときが極稀にあるのだ。よく見ると、ソライロをしたキノコであり、少しねじれたソライロの柄がついたソライロの傘を開けている。傘の直径はおよそ3センチメートル、高さはおよそ6センチメートルの小さなキノコであり、まるで森の地面から空につながった小さな空の穴のようで、気持ちが吸い込まれる。▲森の地面にソライロのキノコが立っているこのキノコは夏の終わりの暑いころ、アカマツの混じった広葉樹林などに生えてくる。植物の葉が緑色であることとは対照的に、キノコの色にはいろいろな色が知られている。しかし青いキノコというのはとても珍しい。しかも、地表に出てきても小さなキノコが一度に数本しか出てこないものだから、見つけることは難しい。見つけたとしても、このキノコに触ってはいけない。触ると空の青さが失われてしまい、黄色くなってしまうのだ。息をのんだ小さな驚きは、森から持ち出して誰かに伝えることはできず、見つけた者だけの密かな驚きとして胸にしまっておかねばならないのである。そこにあるからこそイキイキしているのである。SUMMER 2016ならやま_22