ブックタイトルならやま2016夏号

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概要

ならやま2016夏号

ル化が困難です。バラエティに富んだ職種に必要な(マニュアル化できる)知識も実にさまざまです。このように人が学んでいく上での課題や必要とする知識も多様化したため、従来であれば効率よく効果的に吸収できたといわれた教育方法を適用しようとするだけでは、学習者の満足を得ることが難しくなりました。そのため、創意工夫しながら新たな方法の開発と適用が求められるようになりました。そのときに、学習者自身が自らの学習ニーズを意識できるようにした上で、さまざまな学習経験から知見を抽出し、各々の学習ニーズの達成状況を確認する手助けとなるものが模索されるようになりました。そこで注目されるようになったのが、ポートフォリオです。教員の学びも同様です。とくに採用されてから10年未満の教員にとって頼るべき先輩教員は、ベテランの教員の多くが退職することに伴いさらに多忙を極めるようになり、もともと言語化が困難な熟達化した技術を「働きながら教わる」ことが、ますます難しい状態となりました。そのため、日常の授業などで実践したことと、その結果である実態とを見比べて、自ら図示したり言語化するなどして解釈するといった「働きながら学ぶ」ことによって、継続的に技術を高めることが必要とされるようになりました。このような社会の変化に伴い、本学を含めたさまざまな教員養成系大学等が、実態から学びながら技術を高め続けることができる学習能力の高い教員を養成するための方法を模索するようになりました。そしてポートフォリオを用いた学びはその手立てのひとつとして、採用されるようになりました。図示したり言語化して学ぶ学生3本学でのポートフォリオを用いた学び方とその支援そして、本学では「全学ポートフォリオシステム」という電子ポートフォリオシステムを導入することになりました。本システムは学習内容や活動の記録や、課題の提出を通して成果を蓄積するだけでなく、定期的にそれらを整理して「結局何のために何を学んだのか、次に目標とするべきことは何か」を説明するために必要なメニューを備えています。さらに、カリキュラムの枠組みを7つに整理した「cuffet(カフェット)」(「学校教育の課題把握」、「教科・領域に関する基礎的知識と教育実践への具モバイル機器を介した課題提出全学ポートフォリオシステムのトップページ体化」、「情報活用能力」、「授業力」、「児童・生徒理解と教育実践への具体化」、「学校と地域社会との連携」、SUMMER 2016ならやま_8