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概要

ならやま2017夏号

4まとめ次期学習指導要領では、すべての学校種においてESDを意識した授業実践が求められるでしょう。ESDには教科書はありません。指導書もありませんから、教員自らが教材を開発し、学習計画をデザインし、授業実践を行う必要があり、まさに応用問題なのです。でも心配はいりません。奈良にはすでにESDに取り組んでおられる現職教員が多数おられますし、本学にはESDを楽しく追求することを目的としたユネスコクラブもあります。ESDに取り組むことで身に付けた力量や人のつながりは、教員になってから役に立つ財産です。みなさんも、ぜひ、ESDに取り組んでみてください。STUDENT's教育学部学校教育教員養成課程教科教育専攻保健体育専修1回生こしみず越水よしのさん奈良県立高田高等学校出身私は3年前に高田高校教育コースに入学し、1年生の時からいろいろな先生方の講義を聞き、教育について学んできました。そして高校2年生の時に奈良教育大学訪問実習として中澤先生のESDの授業を実際に受けました。高校より授業時間の長い大学の授業を受けることはこの時が初めてで、ESDという言葉もこの時初めて聞き「難しそうだな」と思っていましたが、実際に授業を受けてみると、とても興味深い内容でした。今世界中で起きている問題に対して身近なところから取り組むことで持続可能な社会を創造していくことを目指す教育というESDの根本にとても興味を感じました。今日、世界中の問題について真剣に取り組み絶対に解決すると思っている人は少ないのではないかと思います。もし思っていても実際に何をしたらいいのだろうと思っている人もいると思います。私は大学でESDを学び、将来教壇に立てた時に生徒に大学で学んだことを伝え、より多くの人と持続可能な社会を創造していきたいと考え、大学でESDを学ぼうと決意しました。奈良教育大学に入学し、高田高校教育コース以上に専門的な事を学んでいますが、日々新しい学びが増えてとても充実しています。これからも日々精進していきたいと思います。教育学部学校教育教員養成課程教育発達専攻特別支援教育専修1回生たにだしょうご谷田翔吾さん奈良県立高田高等学校出身私は、高田高校の教育コースに在籍時にESDについて奈良教育大学で授業を受けさせていただきました。この授業を受けるまでESDというものを聞いたこともありませんでした。その上、持続可能な開発を促進なんてことを考えたこともありませんでした。持続可能、つまり遠い未来を考えた教育というのは私にはとても新しいものでした。私がこれまで考えていた教育というものは今や少し先までの教育だったからです。そして、実際に授業を受けてみて思ったのは、「とても大切だ、けどとても難しい」というものでした。ESDはスケールが大きく、私には捉えづらいものだと思いました。言われていることはすごく納得するし、考えるべきことだけど実感がわきにくいというところがあると思います。だから、教える側の人間の工夫がすごく大切だなと思いました。大学に入り、思っていることは、正直まだ高校のときと変わっていません。しかし、これからESDについてもっと学んでいきたいと思っています。VOICE教育学部学校教育教員養成課程教育発達専攻心理学専修1回生く久ぼ保た田しんぺい真平私は高校2年生の時、奈良教育大学訪問学習として奈良教育大学に来ました。私は昔から父といとこの影響で奈良教育大学に進学したいと考えていました。そのとき、はじめて受けた大学の授業がESDの授業でした。ESDをはじめて聞いた時はどういう意味なんだろうと思っていましたが、いざ受けてみるととても面白いものでした。中澤先生の授業を受け、私はますます奈良教育大学に進学したい気持ちがわきました。私はESDの地球規模の課題を1人1人が自分に出来ることを考えて価値観を変革し行動に踏み出すという考え方に魅力を感じました。私は奈良県五條市に住んでいました。五條市は5年前、台風12号による水害によって甚大な被害が出ました。そのとき、被災地に私は実際に行って、もっと多くの人にこの現状を知って欲しいと思いました。そこで私はESDの考え方を子どもたちだけでなく多くの大人の人にも知ってもらい、現地に赴いて被災地の現状を感じ取ってもらえるような授業をしたいと思い、大学でESDを学ぼうと考えました。世界や地域の課題に興味を持ち、積極的に行動してもらえるように子どもたちに指導できる教師になりたいです。教育学部学校教育教員養成課程教科教育専攻国語教育専修1回生ちばなあんじゅ知花杏樹さんさん奈良県立高田高等学校出身沖縄県立球陽高等学校出身沖縄県進学力グレードアップ事業の一環として県外大学等合格支援プログラムに参加するまでは、県内進学を考えていました。しかし、このプログラムに参加して、私は井の中の蛙だったと感じました。県外の3大学を見学し、高校までとの違いや沖縄との違いを肌で感じたことで、県外大学に進学したいと思いました。奈良教育大学でESDの模擬授業を受けた時は、高校までの教科を越えたような内容だとただただ感動しました。ESDでは、教科にこだわらずもっと大きな視点で物事を捉えます。その視点は、子どもにとって勉強と同等かそれ以上に大事なものではないかと感じたので、ただ教師になるだけではなく何か強みを持ちたいと考えていた当時の私は、この大学に進学したいと決心しました。その後、オープンキャンパスにも参加し、大学の雰囲気を改めて確認し、親を説得しました。大学に入学して、ESDの講義を実際に受けて、ESDの考え方は世代内・世代間の公平や長期的視野の獲得など、勉強だけでなく、生活していく上で重要なことだと思います。卒業までにESDティーチャーの資格を取り、沖縄で貴重なESDを実践できる教師になりたいです。9_SUMMER 2017ならやま