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概要

ならやま2017夏号

産の宝庫です。歴史文化遺産に関する研究成果を手がかりに、先人の「願い」を受け継ぎ、前述したESDの3つの価値観をもとに、これからの社会のあり方を考え、行動を促していくところに本学のESDの特色があります。2. ESDプログラム奈良教育大学は、ESDを指導できる教員の養成と現職教員の研修に取り組んでいます。平成27年度日本/ユネスコパートナーシップ事業において、「学校現場でESDの取組を適切に行い、指導計画を作成できる教員を育成する教員研修プログラムのあり方に関する調査研究」を受託し、全国のリソースパーソンの協力のもと、全国の教育委員会を対象としたアンケート調査および全国のESD実践者へのインタビュー調査を行いました。その結果、ESDに取り組む教員に求められる資質能力として、1学級経営や生徒指導、教科指導などの教員としての基盤的力量、2防災教育や環境教育、国際理解教育などに関する知識や関心、3地域を教材化するためのコミュニケーション力や学習単元を計画するデザイン力などが必要であることが分かってきました。つまり、ESDは教員にとっての応用問題だと言えるでしょう。この調査結果を踏まえ、ESDの実践力を養うことを目的に、平成28年度から学生を対象とした「ESDプログラム(ESDティーチャー)」と、現職教員を対象とした「ESDプログラム(現職教員向け)」がスタートしました。学生を対象としたESDプログラムは、ESDに関する科目履修とESD子どもキャンプや東大寺寺子屋支援活動などのESD実践、学ぶ喜び・ESD連続公開講座やESD実践交流会など、科目以外でESDを学ぶESD演習、さらに現職教員との協働で、教材開発を行い、ESD学習指導案を作成するというプログラムです。なかなかハードルの高いプログラムといった印象があるかもしれませんが、昨年度は3名の学部生・大学院生がESDティーチャーとして学長より認定証が授与されました。せっかく奈良教育大学で学んでいるのですから、ぜひ挑戦してみて下さい。詳しいことはESDオフィスで聞いて下さい。子どもフォーラムESD子どもキャンプ3. ESDコンソーシアムコンソーシアムというのは、「連合体」といった意味で、奈良教育大学は、奈良市・橿原市・橋本市・彦根市の各教育委員会と連携し、近畿地方におけるESDの推進拠点として「奈良教育大学ESDコンソーシアム」を形成しています。コンソーシアムでは、現職教員と学生を対象としたESD連続セミナー(1回/月)や世界農業遺産やESD社会科理論研究会、ESD構成主義研究会などのESDに関する研究、各地のユネスコ協会との協働取り組み、奈良国立博物館や奈良県立万葉文化館、川上村の森と水の源流館といった社会教育施設との連携事業を進めています。コンソーシアム活動については、ホームページ※も開設していますので、ぜひのぞいてみて下さい。奈良市生徒会合同リーダー研修会支援※奈良教育大学ESDコンソーシアムhttps://jisedai.nara-edu.ac.jp/open/esd/SUMMER 2017ならやま_8