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概要

ならやま2017秋号

附属学校園ニュース[附属学校園]http://www.nara-edu.ac.jp/guide/garden.html附属幼稚園6月6日毎日の「おはなしタイム」におこなった「お話の会」子どもたちは絵本が大好きです。毎日降園前には、「おはなしタイム」として、担任の先生から、絵本を読んでもらうのが、楽しい日課の一つです。毎日の積み重ねで、子どもたちは、どんどんお話が好きになっていきます。絵本の絵から想像を膨らませ、言葉に興味をもち、お話の世界に没頭していくという幼児期にはなくてはならない貴重な経験です。今年度は、その時間に、いつもと違った人からのお話を聞かせてもらい、また違った楽しさを味わおうと、外部から講師を招いて「お話の会」を実施しました。この日は、元公立小学校の校長先生である「お話のおじちゃん」が学年ごとに楽しい絵本を読んでくれました。ある時はシーンと、ある時はドキドキしながら、またある時は大きな声で笑い、楽しいお話の時間を共有することができました。附属小学校7月22日親子で楽しむ“ほっと♪”な時間1学期終わりの会の翌日の土曜日、恒例の「親子プールと流しそうめん」を楽しむ会がありました。この会は、本校PTAの中の父親を中心とする「高円の会」と、「付小教育を支える会」が中心に、教員やボランティアを募りここ数年来取り組まれているものです。当日は、スタッフ34名を含む総勢200人を超える参加がありました。3つのプールからは水しぶきとともに親子のにぎやかな歓声が聞こえてきます。その後、運動場南の傾斜のある道路に設置された真竹をそうめんが水とともに勢いよく流れます。時々そうめんに混じって流れるのはパイン飴で今年のご愛嬌です。多くの大人の支えがあって、今年もまた親子で楽しむひとときが生まれました。附属中学校9月1日2学期は芸術鑑賞会から始まります附属中学校では、毎年2学期の始業式のあと、芸術鑑賞会を行います。3年間のうちに、演劇、音楽、古典芸能を順番に鑑賞します。今年は奈良春日野国際フォーラム甍の能楽堂をお借りかぎゅうして、狂言を鑑賞しました。演目は「蝸牛」とすす「濯ぎ川」でした。どちらも演者の動きや台詞回しがおかしくて、生徒も教師も「くすっ」と「あははっ」の連続でした。狂言での笑いの型もみんなで練習して、会場は笑顔で一杯になりました。世間では少し憂鬱な2学期の始まりだとか言われていますが、こんなふうにみんなが和やかに笑って始められるなんて、2学期のスタートとして素敵な行事だと思っています。奈良に息づく仲間たち[自然環境教育センター]http://www.nara-edu.ac.jp/ECNE/理科教育講座つじのりょう准教授辻野亮冬のヒガンバナ夏の暑さが落ち着き、そろそろ秋の足音が聞こえるようになった9月中旬、ヒガンバナは田の畔や川べりで咲き出す。赤い花火がはじけたような花はとてもよく目立ち、人々の注目を集める。しかし咲き乱れる赤い花の下にあるべきはずの葉がないことに気付いただろうか。植物であるので、普通は光合成をするための葉が必要である。咲いているヒガンバナの足元にはその葉がないのである。ではどうしているのだろうか。▲奈良実習園の畦畔で光合成するヒガンバナ実は彼らは、夏に旺盛な勢いを見せていた他の草が枯れて,空が開ける晩秋から初冬にかけて葉を伸ばして光合成を始めるのである。ブルーオーシャンで独り勝ちしている人々がいるように、ほとんどの草がじっと眠っている頃、冬色をした田の畔を青々と彩っている植物だっているのである。ただし、冬にほかの植物が葉を枯らしてしまうのにはちゃんとした理由がある。たとえば冬は寒くて、光合成できる時間は短く、光の強さも大きくない。草が光合成するには、十分すぎるほどの不都合があるのである。しかしながら、ヒガンバナはそういう不都合を乗り越えてたくましく生きている。独り勝ちをするためには誰もやらない苦労も必要なのである。AUTUMN 2017ならやま_22