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概要

ならやま2018春号

F rom教育学部学校教育教員養成課程教科教育専攻家庭科教育専修4回生左から研究内容と1年の流れ立松研究室では地域居住学について学ぶことができます。地域には人が生活をするための様々な機能があるので、分野は多岐にわたります。例えば、私たちの学年は防災教育、和服文化、野外教育がテーマでしたが、過去の先輩は児童養護施設や沖縄の基地問題といったテーマについて研究をしています。しかし、誰でもどんなことでも学べる訳ではありません。研究室に入る前に、学生が学びたいテーマをある程度明確にし、立松先生を納得させることができる根拠があることが前提です。これは学生が研究室に入る前に、「なぜこのテーマに取り組むのか」を考えることができる貴重な機会だと思います。また、立松研究室のゼミは3回生の12月から始まります。夏にかけて研究テーマを絞り、夏から秋にかけて研究内容を深め、冬頃から卒業論文を書き始めます。調査に時間をかけられるのもこのゼミの特徴だと考えます。学生は自分が選んだ研究テーマを深める中で、主体的に学ぶ習慣や論理的な文章を作成する力をつけることができます。研究活動かの狩野さやか沙也佳ひぐちみずき樋口瑞季かがわしおり香川栞理さんさんさん研究活動では、ゼミ生3人で協力し、研究内容を深める場面が多くありました。防災教育、和服文化、野外教育と全く異なるジャンルをそれぞれで研究していましたが、全員が3つのジャンルの活動全てにラボ・レター─学生による研究室紹介─学校教育教員養成課程教科教育専攻家庭科教育専修たてまつその他の活動まい立松麻衣子研究室関わっていました。例えば、防災教育では学生防災会議、和服文化では二部式着物の製作、野外教育では燃焼実験などの活動です。活動を共にする中で、仲間たちの研究内容を深く知る機会となりました。この経験から、協力して取り組むことの大切さに加えて、1つの内容に対して仲間と頭を悩ませ、答えを導き出す機会をもつことができました。さらに、研究を行う中で、家庭科教育講座の先生方はもちろん、理科教育講座、保健体育講座、技術教育講座の先生方にも多くのご指導をいただきました。様々な専門分野の先生方と関わる機会をもつなかで、研究内容がより深まり、充実した活動を行うことができました。アウトキャンパススタディとして、奈良県橿原市にある重要伝統的建造物群保存地区・今井町でのまちづくり活動への参加、北海道檜山郡厚沢部町での農家ホームステイや教育実践などの現地研修を行いました。今井町では、イベントが開催されているときのスタッフとしてまちづくり活動に参加することで、今井町の文化や生活を知ることができました。平成27年度卒業の長山先輩が考案した奈良県の食材を使用した鹿飯である「大和今井のいろごはん」をイベント開催期間中のスタッフ用の昼食として調理・提供を行うことで、文化を大切にするまちづくりについて学びました。厚沢部町では、農作業や放課後子ども教室、ものづくり体験、科学教室、郷土食体験などの活動を行いました。これらを通して、私たちの日常では体験することができないことをたくさん体験でき、たくさんの発見がありました。このような経験から様々な視点で物事を捉えられるようになりました。こゼミ生の卒業論文について富山市八尾町における和服の現代的伝承と地域活性~伝統文化と生活文化の魅力による持続可能なまちづくりを目指して~和服が八尾町のまちづくりの一端を担うと考えました。そこで、富山市八尾町にある越中八尾ベースOYATSUの現状と学生アンケートの結果を踏まえて、越中八尾ベースOYATSUの宿泊者の館内着として二部式着物の製作・活用を行いました。着用者と越中八尾ベースOYATSU経営者の評価から、衣生活文化体験には二部式着物が有効であると分かりました。教育学部学校教育教員養成課程教科教育専攻家庭科教育専修4回生かの狩野さ沙や也か佳さん富山県立富山高等学校出身野外自炊における指導の自信獲得と教科学習導入に向けて~ウッドガスストーブと野外自炊活動指導マニュアルの提案~野外教育は子ども達に知的好奇心を抱かせる楽しい学習経験の場であるべきだと考えます。そのため、課題として挙げられている指導者の指導力不足・学習要素の軽視に着目し、野外自炊活動場面での2つの課題に対する改善策を提案するためにアンケート調査を始め、火付け指導マニュアル・ウッドガスストーブの作成を行いました。教育学部学校教育教員養成課程教科教育専攻家庭科教育専修4回生ひぐちき樋口みず瑞季さん私立橿原学院高等学校出身防災教育課題と学校防災の担い手の育成について~防災教育・活動事例と「学生防災会議」の企画・運営からの考察~教員を目指す学生が防災を学ぶことは学校の防災力向上につながると考えます。そこで、先進的防災教育現場の実態調査と、教育大学生の防災意識調査と、教員を目指す学生との「学生防災会議」を行いました。この結果から、学校防災の課題を解決できる教員になるために、学生がどのように防災を学ぶべきかを考察しました。教育学部学校教育教員養成課程教科教育専攻家庭科教育専修4回生かがわり香川しお栞理さん私立大阪夕陽丘学園高等学校出身13_SPRING 2018ならやま