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概要

ならやま2018春号

附属学校園ニュース[附属学校園]http://www.nara-edu.ac.jp/guide/garden.html附属幼稚園12月21日楽しい歌のコンサート冬休み直前の全園児全保護者が集まる2学期終わりの会の機会に、大学の音楽科の先生に、童謡のコンサートを実施してもらいました。理事で副学長でもある宮下俊也先生と水野亜歴先生のお二人による子ども向け「たのしいうたのこんさーと」と保護者向け「楽しい懐かしい歌のコンサート」です。その優しいピアノの音色と語りかけるような歌声は、子どもたちの心附属小学校11月8日外国のことばや文化との出会い附属小学校では、外国語の授業のことを「言語・文化」と呼んで取り組んでいます。そこには英語だけでなく様々な国の言葉や文化を知り、その中で母語である日本語のしくみなどをよりくわしく学び表現を豊かにしようというねらいが込められています。去年の11月8日の5年生教室は、いつになくにぎやかでした。それは、大学の留学生の訪問があったかに響き、歌の楽しさにつられ、一緒に体を揺すったり、口ずさんだり、楽しい音楽の時間を過ごすことができました。保護者の部では、その素敵な音楽に魅了され、感極まって涙を流された方もいました。素敵な音楽の世界に浸ることで気持ちをリラックスさせ、穏やかな優しい気持ちになるひとときをもつことができたのではないかと思っています。このコンサートには、サプライズで学長先生も来られコメントをいただき、花を添えていただきました。らです。留学生たちは、言葉だけでなく実物や写真、動画などを用意して文化を伝えてくれました。例えば、星のまたたく様子を表す言葉は、ルーマニア語にはなく、中国語では「ブリンブリン」、ポルトガル語ではジェスチャーで表すそうです。多様性を学ぶ中で、共通性や規則性へと学びは発展していきます。附属中学校1月12日?1月15日公州大学附設中学校との交流事業今年も韓国の公州大学校附設中学校の生徒6名と先生方3名を附中に迎えました。交流初日には、餅つき、着物体験、書き初めや羽子板、独楽など、日本のお正月文化を一緒に楽しみました。昼食のカレーライスとおでんは、韓国の生徒たちにも毎年好評です。その後は、日本人家族のもとにホームステイをし、一日一緒に過ごしました。たくさん話しをして互いの友情は一気に深まりました。附中での公式歓迎会では、韓国人生徒たちが、公州の風物や学校の紹介とギターとピアノの演奏で歌を披露してくれました。昨年夏には訪韓が中止となり、とても辛い思いをしましたが、今回改めて出会いが実現できて本当に良かったです。平和の大切さと理解し合うことの大切さを再認識した交流会でした。奈良に息づく仲間たち[自然環境教育センター]http://www.nara-edu.ac.jp/ECNE/理科教育講座つじのりょう准教授辻野亮追い詰められた植物奈良県南部の高所にはシラビソ・トウヒ・コメツガなどの針葉樹が生育する亜高山帯針葉樹林がある。高い山は風雪や低温のために植物が生育するには厳しい環境であり、高い山の岩場はさらに厳しい環境である。しかし、そういったところを覗いてみると地面に張り付いて小さな植物が生えていることがある。ツガザクラはその一例だ。ツガのように細く小さい葉で桜色の小さな花をつける高さ10~20cmくらいのごく小さな樹木である。中部・東北▲大峯山のツガザクラ▲ガケっぷちの生育地の亜高山帯では7~8月に花を咲かせる高山植物であるが、大峯山では5月下旬くらいに花を咲かせている。ツガとサクラが合体したような名前であるがツツジの仲間である。ところでツガザクラは、西日本では大峯山(奈良県)、大山(鳥取県)、別子銅山(愛媛県)に点在しているが、遠く離れた中部山岳地帯から種子が飛んでくるとは考えにくい。かつて亜高山帯針葉樹林が低地にまで広がっていた寒い時代にツガザクラも広く分布していて、今から1万年くらい前に地球の気候が急速に暖かくなったことで各地の高い山に取り残されたのであろう。暖かくなったことで高い場所のガケっぷちに逃れてきたので、これから1~2℃気温が上昇するともう逃げ場がなさそうである。SPRING 2018ならやま_22