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概要

ならやま2018夏号

特集学校現場で働く卒業生が語る教職の魅力人を育てる仕事って素晴らしい!もちろん仕事というものはすべて素晴らしい。なぜなら、仕事は「世のため、人のため」に行うからである。でも考えてみてほしい。将来「世のため、人のため」に働くあらゆる人々は、教育を受けて育つということを。その教育を授ける仕事が教職であることを。無限の可能性をもつ子どもに夢を与え、夢が叶うよう心を込めて大切に育てていく、こんな魅力ある職業に就いた卒業生の言葉には、清々しい充実感が満ちている。奈良教育大学副学長(教育担当)みやした宮下としや俊也幼稚園かまだ鎌田たい大がさん雅勤務園:奈良教育大学附属幼稚園教育学部学校教育教員養成課程教育・発達基礎コース幼年教育専修2013年3月卒業勤務園について現場で活きている大学での学び2018年4月から奈良教育大学附属幼稚園に勤務しています。現在は122名の園児がおり、毎日子どもたちの楽しそうな声が園内に響きわたっています。“子どもたちの未来につながる楽しい保育の追求”を研究主題に、記録の取り方やカンファレンスのもち方を探り、これからの時代を生きていく子どもたちに必要な経験や学びは何かを研究しています。教職の魅力について幼稚園教諭の一番の魅力は「子どもたちの思いもよらない考え方に触れることができる」ことだと思います。子どもたちは私たち大人では思い付かないようなことを思い付きます。大人からすれば、「それは失敗するだろう…」ということでも、子どもは「きっとうまくいく」と思って試してみます。その場で正解を教えるのではなく、子どものやってみようと思った気持ちを大切にし、見守ります。その失敗にこそ、幼児期に経験するべき力がたくさんあります。そのような子どもたちの姿にじっくりと向き合える幼稚園教諭は素晴らしい仕事だと思います。大学2回生・3回生の時にあった教育実習で、実際の保育現場を体験し、子どもの姿を見取る力が身に付いたと思います。2回生の時の保育所実習では、とにかく子どもと一緒に遊んだり生活したりすることが楽しいという経験を存分にすることができました。3回生の時の幼稚園実習では、その子どもたちの楽しさの中には、どのような気づきや学びがあるのかということを、毎日の実習記録に詳細に書き、毎日担任の先生と保育をじっくりと振り返ることで知ることができました。子どもが楽しいのは当たり前で、保育者が教育的意図をもって子どもたちにかかわっていくことの重要性を幼稚園実習では深く学ぶことができました。大学での実践的な学びがあったからこそ、今保育者として、目の前の子どもの姿を多角的に見て育ちを見取ることができていると思います。在学生・受験生に向けて私にとって幼稚園教諭という仕事は天職です。教師という仕事は、子どもたちの人生を請け負う仕事です。こう書くとすごく大きな責任があると思いますが、これからの未来を生きていく子どもたちの人生を共に生きていける幸せの方がきっと大きいと思います。奈良の地で共に強くたくましい子どもを育てましょう。SUMMER 2018ならやま_2