ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

ならやま 2018秋

目標は、オリンピック。その先へ。世界大学トライアスロン選手権(ユニバーシアード)にて「やっぱり、東京オリンピックを目指しています。また、その次のパリオリンピックも見据えているんですよ。」笑顔でそう話してくれるのは、大学院1回生の加後美咲さんだ。アジアカップ大阪城大会では5位に入賞し、取材の1週間前にはスウェーデンで行われた世界大学トライアスロン選手権(ユニバーシアード)を終えて帰国したばかり。世界大会にも出場し、オリンピックという目標に向けて順調に前進しているようだ。しかし、順調そうな彼女にもトライアスロンを辞めようと思ったことがあった。大学2回生の時に迎えた、トライアスロン日本選手権で完走できなかったのだ。当時、授業や課題をこなすことだけで精一杯で、練習にも身が入らなかった。トライアスロンの練習をやめて、みんなと同じように過ごしてみたくなった。すると、みるみるうちにトライアスロンの成績も落ちていった。そんな中行われた日本選手権では、トップの選手にバイクで周回遅れになってしまい、失格になったのだ。(バイクとランの並走を避けるため、トップランナーに周回遅れすると競技停止となる)大きな挫折だった。それまでは、全てのレースで完走していた。「このままトライアスロンを辞めていいのか。やるならトコトンやろう。」これまでの気持ちが晴れた。その後、人一倍練習量をこなし、2017年度日本学生トライアスロン選手権で4位に入り、世界大学トライアスロン選手権への出場権を獲得した。直近の目標はトライアスロンの世界ランキングを上げ、ワールドカップに出場することだ。もちろんその先にはオリンピックを見据えている。また、トライアスロンの未来についても考えているようだ。「トライアスロンはまだまだ日本では競技人口が少ない。自分が教師になり、トライアスロンを知らない子どもに楽しさを知ってもらい、競技の裾野が広がって行けばと思います。」と、オリンピックより先をも見据えていた。大学院教育学研究科教科教育専攻1回生かご加後みさき美咲さん19_AUTUMN 2018ならやま