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概要

ならやま 2018秋

附属学校園ニュース[附属学校園]http://www.nara-edu.ac.jp/guide/garden.html附属幼稚園6月20日?幼稚園に「えほんのひろば」がやってきた大学の「えほんのひろば」より、絵本を200冊お借りして、横山園長が保護者対象に「子育てに絵本があるともっと楽しい」というテーマで講演を行いました。絵本の読み聞かせを交えてのお話に、保護者は時に涙しながら聞き入り、後半には絵本と触れ合いました。同日の午後には、幼年教育3回生の協力で遊戯室に「えほんのひろば」をつくり、未就園児の親子対象に「絵本であそぼう」という企画を実施しました。次の日には、もちろん園児も遊戯室の「えほんのひろば」で、たっぷり絵本を楽しみました。好きな絵本を友達や先生と一緒に見たり、1人でじっくり読んだりと、思い思いに絵本の世界を味わいました。附属小学校5月28日・6月7日給食のもとをたずねる社会見学自校方式をとっている附属小学校の給食には、時々地元奈良県産の食材が出ることがあります。例えば、3年生の5月にはイチゴが出ますが、これは奈良市の杉澤さんがつくられたものです。見学の楽しみの一つは何と言ってもイチゴの食べ放題。また、6月には4年生の給食に緑茶パンが出ます。このお茶は大和高原産のもので、4年生は大和高原の市内田原地区でお茶を生産されている竹西さんの茶畑に6月に見学に行き、無農薬・有機肥料にこだわって生産されている竹西さんにお話を聞きます。ともに生産者にじかにお話を聞き、生産の工程や工夫、苦労などを学びます。こうして給食と生産者・生産の場がつながるのです。附属中学校8月24日?28日公州大学校附設中学校との交流国際情勢の悪化により昨年は中止となった韓国訪問でしたが、この夏再び実施することができました。公州大学校附設中学校では、これまでにも増して私たちを歓迎してくださり、民族衣装の着付けやお面作り、お菓子作りなど様々な韓国伝統文化体験を用意していただきました。生徒たちも、ホストファミリーから数多くのもてなしを受けて、大いに満足した様子でした。その国へ行ってみないとわからないこと、その国の人々と話してみないとわからないことを今回少しは理解することができ、実際に経験し交流することの大切さを再認識した旅でした。奈良に息仲間[自然環境教育センター]http://www.nara-edu.ac.jp/ECNE/理科教育講座つじの准教授辻野りょう亮カワウづくたち黒く煌く翼を誇示しているかのように悠然と翼を広げるカワウの姿をよく目にするようになってきた。カワウは、翼を開くと130cmから160cmくらいあり、嘴と顔の下半分が黄色から白色である他は全身が黒い大きな鳥である。飛んでいる黒い姿を見るとハシブトガラスやハシボソガラスと間違えそうだが、大きさやシルエット、嘴の色が異なる。また、カラス類は森や街中でよく見かけるのに対し、カワウは水辺によくおり、水に潜って魚を捕まえて食べる。実のところ、カワウの羽根には油分が少ないため濡れやすく、羽根を乾かすために否応なく翼を広げているのである。ところでカワウは、1970年代には絶滅が危惧されるほど減少していた。1980年代になると河川の水質改善や禁猟によってカワウの生息環境が良くなったおかげで個体数が回復した。しかし今度は増えすぎて、いままで見なかった地域にもカワウが現れるようになって、放流アユなどを食べてしまったり、集団で営巣する際に巣材の枝を採りすぎて樹木を枯死させたり、ねぐらで大量の糞を排出したりで人間社会との軋轢が問題になっている。環境変化が引き金になって変化したカワウや生き物同士の関わりが落ち着くまでにはまだ時間がかかると思われる。▲猿沢池で日光浴をしているカワウAUTUMN 2018ならやま_22