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概要

ならやま 2019春

特集奈良教育大学における防災への取り組み大学での取り組み防災訓練の実施についていかに学生らの生命を守るか多くの学生が集う大学という空間で、大規模災害が発生した場合、大学はどのようにして学生の安全を確保し、被害の状況を迅速に把握するか。これまで各地で発生してきた災害の状況を見ると、災害時における大学責務の重大さに気づくことができます。当然ながら、大学における災害時の安全対策は、一朝一夕にはできません。大学生は日々、異なった時間、パターンで動き、異なった集合体で活動を行うので、発災時には学生らの統制をとるだけでも非常に困難です。そのため、迅速、適切な行動を行うためには、日常における反復訓練や構成員1人1人の意識改革が重要となってきます。本学ではこれまで、自然環境教育センターが中心となり、理数教育研究センター、保健センターの3センターが協働して防災教育プロジェクトを実施してきましたが、大学の避難訓練とは別に行われてきました。どのようにして学生をはじめとする構成員、そして学内滞在者の生命、身体を守るのか。本学はその責務を果たすために、平成30年7月に防災訓練プロジェクトチーム(以下、「防災PT」という)を発足させて、学生と教職員が協働して、大学の避難訓練を改善することとなりました。実践的な訓練の追求これまで、本学の訓練は主に教職員を対象とした火災消火・避難訓練でしたが、東日本大震災後、訓練想定は大規模地震等発生時における避難誘導訓練へシフトしました。しかし、これまでの訓練はシナリオに沿って、行動確認をすることが主体であり、実際に発災した場合に求められる、様々な状況判断を訓練に含めていなかったため、年数を重ねるにつれ訓練の形骸化が叫ばれるようになりました。そのため、防災PTでは、訓練に参加する者が、自ら状況を把握し、考え、そして安全を判断し行動する、というプロセスを得られるような、より実践的な訓練を行うことを念頭に訓練を企画することとしました。[センター協働防災教育プロジェクト]http://mail2.nara-edu.ac.jp/ ~ masaki/Center_Cooperative_Education_Project_for_Disaster_Prevention/EPDP_Home.html3_SPRING 2019ならやま