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概要

ならやま 2019春

奈良教育大学における防災への取り組み特集次は、ファーストエイドのステージでした。制限時間内にどれだけ正確に病気や怪我の初期対処ができたかを審査されました。ファーストエイドとは、突然の病気や負傷者を助けるために取る最初の行動を言います。人工呼吸や胸骨圧迫、止血法など最低限の応急手当のことです。上手く対応できていたように思われましたが、側で見ていたアドバイザーの消防署員からは、個々の患者に対応するあまり、リーダーがチーム全体を見渡す目線が欠けていたので、リーダーのポジションを統括を意識した位置にすると、より良くなるとのアドバイスを受けました。トリアージの練習風景次に避難所アセスメントでは、避難所がどのような状態か、避難所を正しく運営するにはどうすれば良いのかを考えました。予測される避難者数から、避難所が適切に運営できるのか、不足する物は無いのかを、平面図と避難所責任者からの情報により検討しました。参加した学生は将来教諭になるにあたって、学校は避難所に指定される場合が多いため、トイレの個数は足りるのか、ライフラインは確保できるのか、食料や飲料は人数分確保できるのかなど、様々な視点に立って議論を行っていました。こころのケアのステージでは、不安に陥っている被災者の方に寄り添い、話を聴き、共感をすることでこころのケアをどのように行えるのかを評価されました。ここでは普段から子ども達へ寄り添う姿勢を意識しているためか、高い評価を受けました。最後のステージは、トリアージでした。トリアージとは、災害・事故現場などで大勢の負傷者が発生した時に、緊急度や重症度に応じて負傷者の治療や搬送の優先順位を決定することを言います。緊急度と重症度を判断して、専用のタグを負傷者に付けていくことで、選別を行いました。そこで、リーダーの中﨑さんは、全体を把握する役割に徹しました。市民メディカルラリー終了後に、中﨑さんは、「実際災害が起こった場合、これから自分らが学生・市民を助ける立場になります。命がかかっていることなので、練習どおりに上手くいかなかった、では許されません。今後も、学校全体で取り組めるようなものにしたい」と述べていました。意欲的に取り組む学生の様子に頼もしさを感じました。市民メディカルラリーのトリアージステージでの様子最後に本学における防災は、学生と教職員が協働して取り組み、これからますます充実します。2019年以降の取り組みに注目してください。そして、ぜひ一緒に考え、改革に参加してください。SPRING 2019ならやま_6