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概要

ならやま 2019夏

特集教育実習実習中やり甲斐を感じたことはどんなことですか。実習中にやりがいを感じたことは、主に2つあります。1つ目は、日に日に子どもへの理解が深まっていると感じたことです。初めは、トラブルが発生した際に上手く子どもの気持ちを代弁できなかったり、子どもが本当に感動したところに共感したりすることが難しく感じました。その原因は、子どもそれぞれがなぜそのような行動をとったのか、どのような気持ちでその言葉を発したのかが分からなかったことにあると考えます。しかし、毎日子どもたちと過ごし、それぞれの性格や特性などが分かってくるにつれて、その子の考え方や気持ちが行動や言葉から推測しやすくなり、その子に合った援助や声掛けがしやすくなりました。そうして子どもの理解が深まったことで、子どもに良い影響を与える援助ができたと感じたときに、大きなやりがいを感じました。2つ目は、子どもの成長を感じることができたことです。毎日子どもと関わる中で、昨日できなかったことができるようになっている姿をたくさん目にしました。子どもたちの成長するスピードの速さに驚くとともに、毎日見ているからこそ分かる子どもの成長を感じ、そこにも大きなやりがいを感じました。教育実習前と、教育実習後の心境の変化について。教育実習に行って一番変わったと思うことは、保育を考える視点です。2回生の時にも奈良市の保育園に実習に行ったのですが、設定保育を考える際、「自分がしたい、できそう」「今の季節に合っている」など、どちらかというと「自分(保育者)中心的」な考え方をしていました。しかし、今回教育実習に行って、子どもが興味を持っていることを観察し、それを伸ばすような「子ども中心的」な考え方が大切であると学びました。その中で最も重要なのは「子どもの姿」を根拠に保育を考えることです。例えば、ボール遊びをみんなでする活動で取り入れたいと考えたとします。具体的な考えるべき内容として、「なぜボール遊びにしたのか」「投げる・つく・転がすなど、どのようなボール遊びをするのか」、「子どもたちが活動に入り込みやすい設定」などが挙げられますが、その際、「ボールを坂の上から転がす遊びに持続して取り組む姿があるので、ボールを転がす動きを取り入れる」のように、「子どもの姿」を根拠に考えるのです。同じことは、みんなでする活動以外にも、絵本を選ぶときや自ら選んでする遊びの環境構成の際など、保育全般に言えることです。教育実習を通して、「子どもの姿」を保育の根拠とすることは、子どもの興味・関心が確実に保育に反映され、保育の流れにつながるとても大切なことであると学び、保育を考える視点が変わりました。これから教育実習へ挑む在学生・受験生へのメッセージMesseage教育実習は、今までの保育園実習・施設実習とは比べ物にならないほど、子どもの前に立つ機会がたくさんあり、やるべきこともたくさんで大変でした。しかし、たくさんのことをさせてもらえるからこそ、保育者がやるべきことや考えるべき視点をより多く学ぶことができ、子どもの成長に携わる保育者の喜びも感じることができた、とても充実した4週間でした。その中で、私は、成功したことよりも失敗したことのほうが多かったように感じます。先生方や同じクラス担当の実習生、そして子どもたちにも、たくさんフォローしてもらいました。当時はとても悔しかったり悲しかったりしたのですが、その失敗があったからこそ、新たに気を付けるべきことが分かったり、失敗したことを意識できるようになったりし、どんどん自分がレベルアップしていることを感じました。記憶にも残りやすく、「気を付けよう」と意識することで、より自分のものにできる上、上手くできたと感じたときの喜びはとても大きいものでした。失敗することは次の自分の糧になります。皆さんも失敗を恐れず、どんどん挑戦して全力で「先生」としての4週間を楽しんでくださいね!担当教員と実習の振り返り遊戯の時間5_SUMMER 2019ならやま園児とのふれあいの様子園児とのふれあいの様子