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概要

ならやま 2020年夏号

W羅盤N針E奈良教育大学の取り組み奈良教育大学で国際交流!「教員養成大学における“グローバル人材”育成を考える」プロジェクトからの報告Sいずみ教育連携講座国際交流留学センター和もと泉元ちはる千春グローバル化に対応した人材育成が求められる中、国際的な視点に立った教員の養成は教員養成大学にとって重要な課題となっています。例えば、小学校での外国語科目の必修化や教育現場に増加している外国人児童生徒等への教育に対応できる教員が求められていますが、実際には教員志望学生の異文化経験の不足、異文化理解教育の現場に対するリアリティのなさが教員養成上の問題となっています。そこで平成26年度、国際交流留学センターを中心とした学内組織横断的な構成員による本プロジェクトがスタートしました。「グローバル人材」とは何か?「グローバル人材」という言葉は、文脈によって様々に解釈・定義されています。例えば、日本政府は日本の学校教育における「グローバル人材」育成について、比較的測定しやすい要素Ⅰ(「道具」としての語学力・コミュニケーション能力)を基軸として、他の要素(要素Ⅱ「主体性・積極性、チャレンジ精神、協調性・柔軟性、責任感・使命感」、要素Ⅲ「異文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティ」)を育成目標として設定しています。またOECDは、グローバル・コンピテンシーとして、1.地域と世界の事象と異文化の重要性を理解する能力2.異なる見方や世界観を受け入れ理解する能力3.異なる国籍や人種、価値観、宗教、社会、文化背景の人々と肯定的にかかわる能力4.持続可能な開発と公共の福祉のために建設的な行動をとる能力という4つの能力が循環的に形成されるというフレームワークを示しています(https://www.oecd.org/pisa/Handbook-PISA-2018-Global-Competence.pdf)。これらのフレームワークに基づいた実践の研究はまだ緒に就いたばかりとも言えますが、本プロジェクトでは、「学内での国際交流」とシンポジウムという2つの方法でその実践・研究を試みました。7_SUMMER 2020ならやま