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概要

ならやま 2020秋号

ひと・あれ・これ働き始めて再認識する『大学生活の重要性』私は現在、京都府の高校教員として働いて3年目になります。たった3年間ではありますが、感じたことや学んだことは数え切れないほどありました。これを読んでいただいている皆様に学校現場で感じていることや、大学生活を振り返っての思いを知っていただければ幸いです。学校現場では、毎日いろいろな変化や発見があります。遅刻の多い生徒を気にかけ、毎日のように声をかけているうちに遅刻の数が減ったり、顔色が悪い生徒に話を聞くと部活動のことで悩んでいたりしていることがあります。特にこれは担任になってから感じるようになりました。しかし、最初からそのような姿が見えていたわけではありません。生徒との毎日京都府立朱雀高等学校教諭第2学年部(普通科探求コース)担任ささいゆう笹井由さん(教育学部学校教育教員養成課程教科教育専攻数学教育専修中等教育履修分野2018年3月卒業)学生時代卒業式(同じゼミ生との写真)―活躍する卒業生を紹介―のやりとりの中で信頼関係を築き上げて、ようやく分かるようになったと私は考えています。私は、このような生徒の小さな変化や成長を見守ることができることにやりがいを感じています。その一方で日々感じている課題もあります。それは他教員との圧倒的な経験とスキルの差です。私も数十年後はあのようになれているのかと考えると不安しかありません。この差を埋めることは、在職中の課題であると思う一方、大学生のうちにできることもあります。私自身が大学生のころ、とにかく現場を経験するために大学生ボランティア活動にいろいろと参加しました。平日補充のボランティアに何回も参加しました。1校だけではなく、複数校に行きました。3回生からは、京都府の教師力養成講座という学生向けのプログラムに志願し、今までのボランティアでは体験できなかっ学生時代(真ん中が笹井さん)大学生協学生委員会の活動の際の写真勤務先での個別指導の様子Aftergraduationたこともやらせていただきました。まだまだ他教員との経験の差はありますが、それでもこのプログラムに参勤務先での授業の様子加した経験は今もたくさん生きていると感じています。その他にもゼミでの勉強や、所属していた大学生協学生委員会など、当時はやっていることが教員の仕事につながるか分からず、とにかくがむしゃらにやっていましたが、今となってはあのときの自分に感謝した勤務先での文化祭の教員劇(左から2番目が笹井さん)いと思っています。また、冒頭でも記述しましたが、これを読んでいただいた方々のためになれば幸いです。勤務先での文化祭の教員劇AUTUMN 2020ならやま_14