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概要

ならやま 2020秋号

特集コロナ禍におけるオンライン授業の取組理事・副学長(教育担当)みやした宮下としや俊也「予測不可能な時代」が、こんな形でこんなにも早く到来するとは想像もしていませんでした。キャンパスの自然は例年と変わらぬ美しさを見せてくれていますが、学生の賑わいがそこにないことは本当に寂しく、ひどく心が痛みます。さて、本学の前期期間においては、学生の安全・安心、そして通常と変わらぬ学修を最大限に保証するため、授業やゼミ等を「原則非対面」として行いました。非対面授業(オンライン授業)には2つの方法があります。1つは時間割通りの授業時間に行うリアルタイム型、もう1つは教員があらかじめビデオ等を作成し、それを配信するオンデマンド型です。学生には、自宅における通信環境やパソコン等の準備を含め、多くの苦労と負担をかけました。教員においては、オンラインによる授業や評価の方法など、数回の研修を積み、少しでも学生に満足が得られるよう努力いたしました。また事務職員も、とりわけ4月はまさに夜を徹して環境整備を行いました。幸い、本学は数年前より双方向遠隔授業システムが稼働しており、そのインフラやノウハウを生かせたことは本学の強みであったと思います。前期を終えて、学生の授業評価アンケートを実施しました。その結果、リアルタイム型では約83.8%、オンデマンド型では約86.5%の学生が不具合なく受講できたようです。また授業によっては、リアルタイム型でも小グループに分かれた学習や、オンデマンド型においても学生同士が考えを交流する機会を提供することができました。学生個々の意見としては、非対面か対面かについて賛否両論ありました。また、「やはり対面授業の重要性が浮き彫りになったような気がしています。学生同士が集まって話したり、気軽に昼食をとりながら談笑したりできることがかけがえのないものであったのだと感じています。しかし、非対面であっても学習環境を創ることに対する可能性を感じることができたかな、とも考えています。」という意見は、ポストコロナ時代の教師となることを見据えたものとして受け止めました。今後は、感染状況を見ながら徐々に対面授業を増やすとともに、オンラインも取り入れたハイブリッド型を推進していく予定です。さて、本学の受験を考えている皆さんにとっては、安全に試験が受けられるかどうか不安をお持ちかもしれません。本学は、国のガイドラインに則し、万全の体制で受験生をお迎えします。どうか安心して受験勉強に取り組んでください。コロナ禍が完全終息するにはまだかなりの時間がかかりそうです。本学は引き続き、皆様から寄せられる期待に応えられるよう、責任を果たしていく所存です。AUTUMN 2020ならやま_2